PJ: 林田 力
真相JAPANがTPPの問題に迫る勉強会開催
2011年11月09日 15:42 JST
講演する安部芳裕氏(撮影:林田力、11月5日) 
【PJニュース 2011年11月9日】真相JAPAN 第四回勉強会「TPPによる日本再占領と崩壊する世界秩序に立ち向かう知恵」が11月5日に池袋勤労福祉会館で開催された。第一部は安部芳裕氏の講演である。第二部は安部氏、竹原信一氏、山崎サラ淑子女史、ジェイ・エピセンター氏、高橋清隆氏、天野統康氏をパネラーにしたシンポジウムである。
真相JAPANは東日本大震災を契機に生まれたメールマガジンで、竹原信一ブログ市長へのインタビューやカダフィ大佐の追悼記事など他のメディアとは異なる視点を特色とする。勉強会でもカダフィ大佐の写真が掲示され、オルタナティブな雰囲気を醸し出していた。
『原発震災後の日本の行方〜知られざるTPPの真実』などの著書のある安部氏はTPPの問題点を説明した。最初にTPPが環太平洋戦略的経済連携協定と訳されていることを「誤訳」とする。「Trans-Pacific」は「太平洋横断」になると主張する。また、参加表明後に条件が提示されるTPP参加方式を詐欺商法と同じとする。「詳しい情報が分からないのに入るか入らないか決めなければならないことは怪しい。契約の内容を明らかにしないで契約を迫るビジネスは大抵詐欺である」。
TPPのキャッチフレーズとなった「第三の開国」にも手厳しい。「第一の開国はペリーの砲艦外交による不平等条約の押し付けであり、第二の開国は敗戦による占領である。第三の開国とは不平等条約を押し付けられて、占領されることではないか」。前原誠司外相の発言「国内総生産(GDP)構成比1.5%の農林水産業を守るために、残り 98.5%を犠牲にしていいのか」によって農林水産業がTPPの抵抗勢力のようにされているが、その嘘も指摘した。「現在の日本の最大の貿易相手国は中国である。アメリカではTPPを中国封じ込めのブロック経済と見ている。日本がTPPに参加すれば最大の貿易国である中国を失ってしまう」。
さらにTPPが格差拡大という小泉構造改革からの一貫した流れであることを指摘した。米国では「コーポレート・ランドという言葉が流行っている」とする。企業領土である。「TPPでは投資先の相手国を訴えて、損害を賠償できる。外資が公正な競争を阻害されたかで判断される。多国籍企業に治外法権を与えることになる。国民を法律で守れなくなる」。
最後に安部氏はTPPへの対抗策として「まず勉強すること」を挙げた。そして「友人や知人、政治家、マスメディアへの働きかけ」を提言する。さらに「オルタナティブな暮らしの実践」として、「食べ物は信頼できる農家から購入する。仲間内で共同体を作って食糧やエネルギーを自給する」などにより資本主義の影響を受けにくい生活を提案した。
第二部はシンポジウムである。竹原氏はTPPについて、「この国がやりそうなことである。官僚は国民を利用するために法律を作る。略奪国家のやり方」と批判した。ファイナンシャル・プランナーの天野氏は「日本がアメリカ化していく」との感想を述べた。その上で「アメリカ化すると言っても、日本は実質的にはアメリカの植民地であるため、アメリカよりひどくなる」と警鐘を鳴らした。
ヒップホップアーティストにして国際情勢分析家のジェイ氏は、TPPの方向性を「社会のために個人があるという全体主義」と断じた。【了】
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