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PJ: 林田 力

TPP交渉参加に反対する街頭演説会
2011年11月08日 09:10 JST


演説する山田正彦・元農林水産相(撮影:林田力、11月5日) 

【PJニュース 2011年11月8日】関税を原則撤廃する環太平洋連携協定(TPP)を考える国民会議は東京の有楽町イトシア前で11月5日、「TPP交渉参加に反対する街頭演説会」を開催した。国民会議世話人の山田正彦・元農林水産相に、田中康夫・新党日本代表、川内博史衆議院議員らTPP批判派の政治家に加え、10月27日のフジテレビ「とくダネ!」での怒りの言動が話題となった中野剛志・京都大学准教授や宮台真司・首都大学東京教授、脱原発の主張で話題となった中学生アイドル・藤波心ら多彩な弁士が登壇した。冒頭は山田正彦・元農林水産相のあいさつするである。

「私たちは懸命に闘っている。交渉参加の前の事前通知・事前協議や混合診療などTPPの問題が政府の内部文書で次々と明らかになっている。TPPは農業だけの問題ではない。何よりも人の移動が心配。NAFTAではメキシコ人労働者の流入で、米国人の失業が増えた。TPPでは遺伝子組み替え食品の表示規制が緩和される懸念がある」

会場には日の丸が林立し、「亡国」や「売国」などのプラカードも掲げられるなど、右派の参加者の割合が高かった。山田元農水相のあいさつの冒頭では「民主党引っ込め」とのヤジも飛んだが、終わりは大きな拍手が寄せられた。

続いて中野準教授が登壇した。「山田元農水相から請われて弁士を引き受けたが、街頭演説会とは聞いていなかった」と言う。しかし、「いったん参加を表明すると離脱できない」とTPPになぞらえて会場を笑わせた。

中野氏は政治と歴史の観点からTPPの問題点を指摘する。政治の観点では「APECで参加を表明する理由は、その時期に参加することが米国の政権浮揚につながるため」との毎日新聞報道を紹介し、TPPを進める政治家を「売国」と非難する。

歴史の観点では「2011年は1911年の不平等条約改正から百周年になる」とし、その節目の年に「開国」の名目で関税自主権を放棄するTPPを進めることを「冗談は吉田松陰」と評した。さらに「バカすぎ晋作」「こんなんで日本は井伊直弼」と幕末の歴史上の人物にちなんだギャグを連発した。最後は日中戦争を批判した1940年の斉藤隆夫議員の反軍演説をTPP反対になぞらえた演説文を読み上げた。

田中代表はTPP参加で日本の製造業が壊滅的打撃を受けると警告した。

「関税自主権回復から百周年の今年に、自ら国家の根幹たる関税自主権を放棄することは子孫の日本人に顔向けできない。TPPは『環太平洋』と言うが、中国などの主要国を網羅していない。アメリカ一人勝ちの保護貿易である」

「今や日本の貿易相手国は米国よりも中国の方が重要になっている。TPPに参加すると中国を阻害することになり、中国はEUとFTAを締結し、中国市場をドイツ製品が席巻し、日本の製造業が破壊される危険がある。TPPの『カイコク』は『開く国』ではなく、『壊す国』である」

宮台氏は「かつてはTPPに賛成していた」と告白する。会場からは「あなたは、いつも最初は間違えるんだよ」とのヤジが飛ぶ。TPPは日米構造協議と同じ構造であると警告する。

「日米構造協議でもたらされた大規模店舗規制法緩和が地方商店街のシャッター商店街化の要因である。日本には外圧によって政策を変えようとする人々がいる。現状の農業政策が問題を抱えており、農業政策を変えなければならないという面があるが、それとTPPは別問題である」

藤波氏は「TPPにより東北の復興は阻害される」とし、「TPPはけがをしてる人に走れと言っていることと同じです」と述べた。演説会終了後は霞が関や国会議事堂にデモ行進した。【了】

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PJ 記者