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PJ: 林田 力

東急コミュニティー解約記(8)管理人の営業利用
2010年07月22日 07:17 JST


東急コミュニティー作成「CS業契約社員報奨制度」表紙(撮影:林田力、撮影日2010年7月11日) 

【PJニュース 2010年7月22日】東急コミュニティーは業務時間中のマンション管理人を自社グループの営業活動に利用していた。東急コミュニティーの社内文書「CS業契約社員報奨制度」により判明した。東急コミュニティーは社内ルールで以下の作業を管理人(アメニティーメイト)の本来業務と定めている。

・住み替え情報・リフォーム情報を収集し、営業担当者(不動産流通・リフォーム)に連絡する。
・売却・賃貸予定の空き部屋物件の鍵を保管する。
・空き部屋物件の内覧を希望する顧客案内を補助する。
・リフォーム工事監理業務を補助する。
・リフォーム販促チラシを配布する。

東急コミュニティーはマンション管理業の他にリフォーム工事事業や賃貸・仲介事業にも携わっている。東急コミュニティーは管理人に営業支援的な仕事をさせていることになる。東急コミュニティーが管理を受託した品川区のマンションでも「ハウスクリーニングサービス」のチラシをポスティングしていた。

一方で東急コミュニティーはマンションの掲示板等に「訪問セールス、チラシ投函お断り」の警告文を掲示していた。これは居住者の利益を考えたものではなかった。リフォーム等を自社が独占的に受注しようと企図しているためである。

東急コミュニティーはフロント担当者や管理人からの情報が売買物件成約・賃貸物件成約・リフォーム工事受注等に結びついた場合に報奨金を支払っている(カスタマーサービス業契約社員報奨制度)。東急コミュニティーはフロント担当者や管理人に日常業務において受託管理物件の住民から住み替え希望やリフォーム希望を収集することを推奨する。
情報を得た場合には営業担当者(不動産流通・リフォーム)に電話で伝える。この情報から営業担当者が営業活動を実施し、売買物件成約等に結びついた場合に報奨金を支払う。報奨金額は以下のように規定されている。

・不動産売買:1件5万円
・賃貸:1件5千円
・リフォーム:受注金額の2パーセント

管理人の業務内容・業務時間帯は管理組合と東急コミュニティーとの間の管理委託契約によって定められている。しかし東急コミュニティーは管理会社に断りなく、管理人の勤務時間を自社の営業活動に従事させている。管理組合に対する背信行為である。
東急コミュニティーの管理業務主任者は当初、「居住者に良かれと思ってやっている」と正当化した。しかし本気で管理人を東急コミュニティーの営業活動に従事させることが居住者の利益になると考えているならば理事会で役員の承認を得るという手続きを踏むべきである。結局、管理組合理事会の強い要請により東急コミュニティーは止めることを約束した。

東急コミュニティーは管理委託契約に定められた理事会議事録素案を作成しなかった。管理委託契約書では「乙(注:東急コミュニティー)は、理事会の閉会後に理事会議事録の素案を作成し、甲(注:管理組合)に提出する」と定める。しかし東急コミュニティーは素案を作成しなかったことが判明した。

発端は管理組合役員からの過去の理事会議事録の閲覧請求である。議事録が存在しなかったため、東急コミュニティーに問い合わせた。東急コミュニティーは「当該理事会では議事録が作成されなかった」と回答した。役員は正式の議事録閲覧を断念し、代わりに議事録素案の閲覧を請求した。これに対し、東急コミュニティーは不可解にも「理事会自体が成立しなかった」と回答を変遷させた。自社に都合の悪いことは誤魔化す不誠実極まりない回答である。

東急コミュニティーは定期総会議案書の予算案に虚偽の記載を行った。来期の予算案では自転車置き場使用料を0円とする。これまで10万円弱の収入があり、駐輪場廃止などの特別な変化がないにもかかわらず、である。前期の決算には計上しているため、単なる誤記とは考えにくい。

駐輪場使用料相当分をどうするつもりであったのだろうか。定期総会(2005年9月4日)での指摘を受けて、東急コミュニティーは訂正した上、再配布することを約束したが、その後もなされなかった。

この定期総会で東急コミュニティー担当者は、居住者からの質問に真面目な回答をしなかった。居住者は「ベランダに収納用の棚を置きたいが可能か」と問い合わせた。これに対し、担当者は「別のマンションでベランダを本格的なサンルームに改築したマンションがあり、他の居住者は取り壊せと怒っている」というトンチンカンな事例を出して難色を示した。

結局、担当者は正面から回答することができず、後日調査して回答することになった。しかし、担当者から居住者への回答はなされなかった。理事会(10月23日)において役員が状況を確認した結果、東急コミュニティー担当者が一ヶ月近く回答を放置していたことが判明した。役員からの確認に対し、担当者は笑いながら「実は、まだ回答していない」と答えた。【つづく】

■個人ウェブサイト
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』

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