PJ: 林田 力
東京都が二子玉川住民抗議文に回答
2010年07月09日 08:59 JST
二子玉川住民宛東京都回答書(撮影:林田力、撮影日:2010年7月8日) 
【PJニュース 2010年7月9日】東京都は二子玉川東第二地区再開発事業計画案への意見書審査に対する住民からの抗議文(2010年6月27日付)に対し、7月5日付で回答書を提示した。二子玉川周辺地域の住民らは6月28日に東京都に住民・専門家の意見を全て不採択にした審査に抗議した。その上で、どのように審査したのか明確な説明責任を果たすこと、再開発(準備)組合と住民との話し合いの場を設けることを要求した(林田力「二子玉川東第二地区再開発組合設立認可に抗議(下) 」PJニュース2010年7月8日)。
回答書は都市整備局市街地整備部民間開発課の風間初美課長名義で、以下の簡単な内容であった。
「意見書及び口頭意見陳述については、都市再開発法第16条第3項の規定により内容を審査し、その結果を平成22年6月16日付け22都市整民第155号で回答しております。
質問書については、平成22年6月16日付け22都市整民第160号で回答したとおりです。
なお、世田谷区及び再開発組合、再開発準備組合に対して質問への対応を申し伝えてあります。意見については、都市再開発法第17条の認可の基準及び国土交通省令に基づき審査しており、認可基準に適合しない場合、事業計画に必要な修正を命じることとなります。東京都は引き続き世日谷区と連携し、組合が地元の要請に応じて話合いを行うよう働きかけをしていきます」
これは住民の問題意識に全く応えていないものであった。最初に「意見書及び口頭意見陳述については、都市再開発法第16条第3項の規定により内容を審査」とあるが、都市再開発法第16条第3項は意見書を審査することを規定しただけである。どのように意見書を審査するかという審査基準については言及していない。そして住民が求めていたものは意見書の具体的な審査基準である。
後半では「認可基準に適合しない場合、事業計画に必要な修正を命じる」とある。これは裏返せば認可基準に適合しなければ修正を命じないことになる。これでは東京都は単に事業計画案が認可基準に適合するか否かを判断するだけで終わり、より良い街づくりのために広く意見書を受け付けた意味がなくなる。それは意見書の審査を定めた都市再開発法の趣旨を没却する。
また、抗議文では住民からの質問に未回答のものがあると指摘したが、回答書では無視された。さらに抗議文では東京都が住民からの質問に回答せず、世田谷区や再開発準備組合にたらい回しにした理由も尋ねたが、これも無視された。住民側は反発し、6月8日にあらためて都庁で抗議した。
回答書は「引き続き世日谷区と連携し、組合が地元の要請に応じて話し合いを行うよう働きかけをしていきます」で締めくくる。都は2月22日に都議会で「世田谷区と連携し、組合が周辺住民等と話し合いを行うよう調整してまいります」と答弁した。それから4カ月以上が経過した。都の働きかけにも関わらず、いまだに組合が地域住民と話し合いに応じていないことになる。
地域社会に大きな影響を及ぼす再開発を進める立場の組合が行政の働きかけをも無視して、地域住民との話し合いを頑なに拒み続ける。これだけでも二子玉川東第二地区市街地再開発組合が再開発事業を遂行するために必要な能力が十分でないこと(都市再開発法第17条第4号)の裏付けになると考える。【了】
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