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PJ: 多岐 太宿

ノンポリ、チャリンコを駆って平和とエコを想う(下)=『ピーチャリ』に参加して
2010年06月27日 08:40 JST


実行委員にお貸しいただいた自転車。約10キロの区間の『相棒』である。(撮影:多岐太宿、6月12日) 

【PJニュース 2010年6月27日】(上)からのつづき。『チャリダー』は疲れたら自動車で並走するスタッフにバトンタッチをするなど交代制を敷いているとのことだったが、勿論長野から松本までフルに自転車に乗って来たメンバーもいる。「三才山トンネルは本当きつかった」という武勇伝などは聞いているだけで疲労が増す。ちなみに明日(6月13日)は昼過ぎから天候が崩れ、雨の予報となっていたが、「雨天決行」とのことである。伊那を過ぎた辺りから最終目的地の飯田まではカーブや登り坂も多く、天候が良かったとしても自転車で走りやすい道ではない。つい「御苦労さまです……」という言葉が口を突く。

ちなみに『チャリダー』と並走する普通乗用車はスタッフの所有車だったが、排気は香ばしい匂いだった。どうやら天ぷら等の廃油を燃料としているエコカーらしい。「廃油1リットルで約20キロ走ります」という説明があったのを思い出す。燃費がリッター20キロならば、普通のガソリン車とそれほど変わらない。かつて塩尻市にバイオエタノール燃料のスタンドがあったが(確か1リットル90円前後だったと記憶している。ただ燃費はガソリンに比べると良くなかった)、すぐに閉店してしまったことを思い出した。確かにバイオ燃料に課題は数多い。しかし石油はいつか枯渇する。その時はどうすれば良いのか――。そんな事を疲労で良く回らない頭で考えながら、ペダルを踏み込んだ。

日がすっかり沈み、辺り一面夕闇に包まれた頃に、予定より大分押しての目的地到着となった。この日の最終地点である塩尻協立病院では、暗い足元を柔らかく照らすキャンドルが並んでいた。聞けば、このキャンドルも廃油を元に作られたものだという。

塩尻協立病院のスタッフの方によって参加者に振る舞われた夕食のカツカレーは本当に美味しかった。カレーを頬張りながら、ふと考える。到着後に行われた、今日一日の締めとしての閉会式でのことだった。『チャリダー』の皆さんがそれぞれ感想を述べられていたが、「(昼食の)カレーが美味しくて、ほっとした」「三才山はきつかったけど、仲間同士で励ましあって頑張る事が出来た」という言葉は、『偉い方』による若干政治的な挨拶よりも遥かに心を動かされるものだった。突き詰めていくと右も左も関係なく、それが平和というものの尊さ、価値なのだと思う。

核のゴミが出る原子力発電について疑問は沸くが、実際問題として自分の部屋にはパソコンやテレビ、冷蔵庫がフル稼働している。ボタン一つで一国を草木一本生えない荒野へと瞬時に変える原子爆弾に恐れは抱きつつも、戦争を起こさせないための『抑止力』という説明の前には全否定は到底出来ない。ただ、現状を全て肯定するのは思考停止に等しい。現状を認識しつつも、理想への歩みを止めないために、これからも自分の頭で考え、自分の言葉で語る人間であり続けたい。【了】

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