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PJ: 三田 典玄

民主党の最初の「公約違反」は国民の信を裏切る行為だ
2009年09月18日 06:35 JST


今回の選挙で選んだ人たちは本当に大丈夫なのだろうか? 

【PJニュース 2009年9月18日】子供の頃から「ウソは泥棒の始まり」と言われ、正直に生きることや、自分の言ったことに責任を持って生きることを私は教えられた。もちろん、長じてくるとそうとばかりは言っていられない、という状況もママ出てくるのが大人というものであることは後で知った。しかし、そんなときでも「自分が悪いことをしている」という自覚があれば、いつかどこかでこの償いをしなければ、と毎日を生きる。それが大人というものだ。

しかし、そういう人たちは、今回の政権にはまるでいないらしい。うそをついても、責任をとらなくても、自分のためにさえなればいい。そういう人がやはり政党を問わず、政治家になるのが、この国の太古からのならわしなのかも知れない。当選すれば、あとは自分勝手にやる。わが亡き後に洪水が来ることはなんとも思っていないかのようだ。

警視総監の後、参議院議員となった故・秦野章氏は「政治家に徳目を求めるのは、八百屋で魚をくれというのに等しい」と、言って微妙な物議をかもしていたことがあったが、その言葉がこうまで見事に立証された例は珍しいのではないだろうか?

なんのことを言っているかというと、民主党、鳩山政権が始動をはじめた9月16日の最初の記者会見のことである。それまで小沢代表、鳩山代表ともに「政権発足時も必ず記者クラブを解放する」と言う内容の「公約」がされていた。しかし、実際の最初の記者会見には、これまで通り「記者クラブ」を使い、さらに「特例として」外国特派員や週刊誌・専門誌記者などの出席を認めた、という、これまでの発言とはかなり違う「記者会見」が行われたのだ。これらの話は当日のうちにネットに大変な勢いで広まった。

さらに、その後に民主党本部への問い合わせでも、これらの「公約」を守りえなかった、ということについて一言も説明が無いばかりか、それらの説明を求めたWeb系メディアの記者たちにも、なにも説明がなかったという。すべてを隠さずにオープンにするべきだ、という小沢幹事長、鳩山首相の発言は、いったいなんだったのだろうか?

ネット上ではかなり知られた独立系ジャーナリストである上杉隆氏は、自身の日経オンラインの記事「鳩山内閣早くも公約違反? 隠れた官僚支配の温床壊せず」で、このときなにが起きたかを詳細に書いている。

また、この政権の「公約違反」の裏事象について一番詳しい記述がされているのは、週刊朝日編集長である山口一臣氏の「新聞が書かない民主党の公約破り」というブログ記事ではないだろうか。この記事によれば、「記者クラブ解放」は「一部メディアの圧力と党内守旧派によって握りつぶされた」という記述がある。同記事によれば、この件で使われた一言は「新聞、テレビなどのメディアを敵に回すと政権が長く持ちませんよ」との、ヤのつく自由業も顔負けの恫喝まがいの一言であった、という。

さらに、この記事では名指しで藤井裕久財務相、平野官房長官の名前が挙がっている。山口氏の記事の表現をそのまま借りれば、平野官房長官は「『記者クラブ開放』は俺がツブす」と息巻いていたという。ということだそうだ。

民主主義はまず、その社会のすべての人に対しての正確な情報の公開が大前提である。その正確な情報は、立場や意見の違う多くのメディアが伝えてこそ、意味があるものと、民主主義の国では信じられている。そのため、米国はじめほとんどの国では「(実質)大手メディアしか入ることができません」という「記者クラブ制度」は、全く無い。権力とメディアの癒着や密室での「合意事項」などが作られないように、普通の民主主義国ではちゃんと配慮されているのだ。

ウソをついて政権をとった後は、変節の説明責任さえも果たさずにいて平然としているそのさまは、政治家である前に人間として恥ずかしい。相変わらず民主党自身が、そして鳩山党首が今回の記者会見でも繰り返し言っていた「国民のため」は、やはり眉にツバつけて聞くのが正しいのだろう。

わたしはこれから、自分の息子や娘には「日本に生きている限り、人を欺いて生きることは正しいことです」「人の言うことはすべて疑いなさい」「ウソをつき、他人を人とは思わずに、自分がいい立場になったあとはなんでもしてよい。この国はそういう国だ」と教えなければならない。

わたしはこんなにすばらしい政治が実現した国に生きていられて、大変に幸せです。ああ、ほんとに。【了】

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