SakuraFinancialNews

PJ: 小田 光康

民主党は「八ッ場ダム」建設中止できるのだろうか、工事着々と進む
2009年09月17日 09:09 JST


「八ッ場ダム」工事現場。(撮影:小田光康、9月7日) 

【PJニュース 2009年9月17日】民主党政権が発足した。各種報道によると、国土交通相に就任した前原誠司氏は、入札凍結になっている八ツ場(やんば)ダムの建設工事について、「中止する」との考えを示した。その群馬・八ッ場ダムを先日訪れた。このダムは利根川支流の吾妻川中流部の川原湯付近で建設が進められており、2010年度の完成予定だ。ダム建設については今でも賛否両論ある。建設推進派の地元住民団体「八ッ場ダム推進吾妻住民協議会」が建設続行を、一方で、建設反対派の「八ツ場ダムをストップさせる市民連絡会」はマニフェスト通り建設中止を、それぞれ民主党に訴えている。

関越自動車道の渋川伊香保インターから草津方面に国道145号線に進むと、左手に榛名山を拝むことができる。吾妻川沿いに田畑が拡がるが、徐々に両側から山肌が迫ってくる。紅葉で有名な吾妻渓谷を通過した辺りから建設中の道路が国道上を横切ったり、巨大な構築物が現れてくる。ダム予定地の川原湯近辺だ。

重機やダンプがあちらこちらで動き回る一方、かつてにぎわった温泉場はひっそりしていた。山肌は削られ、コンクリートの壁ができている。340世帯がダム底に沈んでしまう準備が着々と進んでいる様子がひしひしと伝わってきた。

国土交通省の試算では、総工費4600億円で、残り約1390億円の事業費がこれから必要という。ダム建設を中止した場合、水の供給を受ける予定の1都4県などが今までに負担した約1460億円の返還を求める構えを見せている。

国土交通省の説明では、ダム完成で、利根川上流の矢木沢・藤原・相俣・薗原・奈良俣の各ダムを合わせた規模に匹敵する調整容量6500万立方メートルを確保し、下流の吾妻川沿岸や群馬県内の利根川本川沿岸、利根川下流部の茨城県・埼玉県・千葉県・東京都など首都圏の洪水被害が軽減されるという。

また、ダムが完成すると、水道用水として茨城・群馬・埼玉・千葉・東京の18区・78市・43町・8村へ、工業用水として群馬・千葉の9市・5町へ、それぞれ供給が可能となるという。

ダム建設決定から半世紀以上の月日がたった。私はダムの是非について議論するほど知識がない。ただここまで建設が進んでしまった工事現場の光景を眺めていたら正直、あとに引き返せないという印象を受けた。様子については添付の写真を見ていただきたい。

いずれにせよ、ダムの建設費は国民の税金から捻出(ねんしゅつ)されたものである。そして、建設続行するにせよ、中止するにせよ、さらなる税負担が待っていることは確かだ。読者のみなさんも次の連休などを利用して、吾妻渓谷や付近の温泉への観光がてら、八ッ場ダム建設現場を見学に行ってみてはいかがだろうか。【了】

■関連情報
混浴は、やはり抵抗がありますよね=群馬・川原湯温泉
PJニュースは一般市民からパブリック・ジャーナリスト(PJ:市民記者)を募り、市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアです。身近な話題から政治論議までニュースやオピニオンを幅広く提供しています。

PJ募集中!みなさんもPJに登録して身の丈にあったニュースや多くの人に伝えたいオピニオンをパブリックに伝えてみませんか。



関連記事:
タグ:
pagetop

PJ 記者