PJ: 響 一歩
「病死? それとも・・・」、死体画像検査と解剖の必要性を考える
2010年07月21日 10:34 JST
■写真内容医学雑誌を一般の市民が読む機会は滅多にないが、その中には身近な病気や問題解決になるようなヒントが隠されていたりする。(撮影:響一歩 平成22年7月) 
【PJニュース 2010年7月21日】最近、記者は、虫歯の治療を行った直後から歯の痛みを訴え、紆余曲折したあげく、別の歯医者で調べてもらったところ歯が割れていた、という体験をした。どんなに優れた病院でも失敗はある。しかし、その失敗をどう扱うかが、その医院やこの国の医療水準を左右する重要な鍵となる。その一つのものが、死体解剖や死後画像診断である。
福岡医学雑誌第101巻第2号(平成22年2月25日発行)に『法医学における死後画像検査の有用性と課題』(九州大学大学院医学研究院 法医学分野 池田典昭)という文献がある。この内容を読むと、海堂尊氏の小説や映画を読んでいるような感覚に襲われる。その中の記述に次のような話が書かれている。
『事例6:30歳代男性で、睡眠状態で右肘窩の深正中皮静脈より20ml用ディスボーサブル注射器で複数回にわたり大量の空気が静脈内に注入された。直後に心肺停止状態となり、救急車で病院に搬送されたが死亡が確認された。頭部CTで、頭蓋骨の広範囲の静脈・静脈洞内に空気が充満している像が撮影された。』
この内容を別におもしろ半分に紹介している訳ではなく、実際にあった事例が、死亡後のCTによって解明された例を紹介しているのである。なお、この文献によると、法医解剖の種類について、1)行政解剖、2)司法解剖、3)承諾解剖の3つがあげられており、承諾解剖に関しては、死体解剖保存法7条の規定により遺族の承諾を得て行われ、病理解剖(病気の原因と病気の状態を調べるために行う解剖)と同様の取り扱いである。と記述されている。
なお、この文献では、死後の全身CTで分からなかったものが解剖で分かった例や、その逆の例も紹介されている。もし、お亡くなりになった場合でも、少しでも病気の解決への貢献や病気の原因をより正確に知りたい場合には、積極的に病理解剖や法医解剖をする必要がある。
今回は、偶然にも興味深い医学雑誌を入手できた。もし、医学書や医学雑誌を見かけたときは、そのタイトルで身近に感じたら。手にとって読んでみてはどうだろうか?【了】
■参照リンク
メディカルオンライン
医学論文をダウンロード出来るサービス(福岡医学雑誌のダウンロードも可能)
福岡医学雑誌ホームページ
■記者ブログ
響 一歩(ひびきあゆむ)のニュース探索
記者のブログ(過去の記事があります)
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