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PJ: 宮本 聰

高齢者雇用促進措置は取られたが、中途採用は60歳までという現実
2009年03月23日 08:21 JST


頼りのハローワーク、でも高齢者には敷居が高い(ハローワーク品川で、撮影:宮本聰) 

高年齢者雇用促進措置(定年引き上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止)が取られてから高齢者の雇用は本当に促進されたであろうか。65歳までの高齢者雇用「促進措置」は確かに進んでいる。制度の導入は促進されたと考えていい。

 調査(ハロープラザ 09年1月)によれば、65歳までの高齢者雇用確保措置の実施企業割合95.7%、希望者全員が65歳まで働ける企業39.8%であるという。

 その証拠に、求人票には、定年60歳・再雇用65歳、定年60歳・定年延長65歳、定年65歳と表記された求人が確実に増えた。

 制度はできたが、高齢者の「転職」の道は本当に開かれたのだろうか。

再雇用と定年延長は違う

 再雇用とは、定年まで勤めた人が一旦退職し、契約社員や嘱託などとして働くことで、定年が延長されるわけではない。一方、定年延長は、字のごとく本人が希望し合意すれば定年を延長して65歳まで働ける制度だ。

 求職者の多くが誤解していることがある。60歳を超えた求職者が「定年60歳・再雇用65歳」と書いてあるから応募できるのではと窓口に行く。あくまでもその会社の定年者の再雇用であって、中途採用には適用しないのが普通である。この結果、再雇用制度があっても60歳では暗に応募を断られる。

少なくとも入社後、数年働ける人を求めている

 定年65歳の企業に、63歳の人が応募しようとしても厚い壁が立ちふさがる。企業は、1、2年で定年を迎える人を欲しがらない。理由は簡単で、「仕事を覚えたと思ったらもう定年」では困るというものだ。60歳定年の会社なら55歳位まで、65歳定年の会社なら60歳位までと心得たほうが良い。

中途採用は60歳まで、65歳以上はどこも相手にしてくれない

 例外を除き、60歳以上の転職は非常に厳しいと考えるべきだ。理由はすでにお分かりだろう。年齢不問とは名ばかりで、現実は厳しい。65歳以上は働きたくとも働けないのが現状だ。「促進措置」は進んでいるが、同時に高齢者の中途採用が進んでいるわけではない。労働市場には厳然と「年齢による差別」がある。

 ハローワークの窓口で、「この会社は定年60歳ですが、応募は55歳くらいまでの人を求めています」と言われ、困惑している求職者をみた人もいるだろう。団塊世代の再就職は、いばらの道であることに変わりはない。また、求職者が極端に増え求人が減っている中、4月からさらなる大量離職者が予想される。60歳以上の求職者はどこに行けばいいのだろうか。【了】

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