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PJ: 宮本 聰

不況時こそメセナへの企業姿勢問われる?=すかいらーく、東響の支援打ち切り
2009年03月21日 05:11 JST


すかいらーくのホームページには「東京交響楽団を応援しています」と出ていたが… 

1992年メセナ大賞を受賞したすかいらーくが、東京交響楽団(東響)への支援を2009年から取り止めるとの報道がなされた。

 すかいらーくは現在経営再建中のため、まずは経営建て直しが急務と判断、年間約1億円に及ぶ支援をストップするという。東響といえば、日本有数のプロオーケストラで、川崎市内の「ミューザ川崎シンフォニーホール」とフランチャイズを結ぶなど公演活動を積極的に行っており、その力量は音楽界でも高く評価されている。

 07年度の総収入は、演奏収入及び民間・公的支援などを合わせると13億3000万円だが、すかいらーくの支援打ち切りで全体の約10%にあたる収入が消えることになった。人件費の抑制や経費削減で当面をしのぐというが、この支援打ち切りは大きな打撃だろう。公演の質の低下にならないことを願うばかりだ。

継続こそメセナの意味がある

 企業がメセナ活動を行う目的はさまざまだが、企業メセナ協議会の調査によればおよそ次の5つに集約される。

 社会貢献の一環として(92.2%)、地域社会の芸術文化振興のため(66.9%)、芸術文化全体の振興のため(53.5%)、長期的にみて自社のイメージ向上につながるため(52.0%)、自社の企業文化の確立を目指して(30.7%)──2006年度複数回答より。

 上位3つが活動の本当の目的とするなら、一挙に支援打ち切りはいかがなものか。株式非公開のため財務実態を推し量ることはできないが、もしまだ余力があるとするなら余りに早計な判断であり、残念でならない(グループのジョナサンの店名を冠したファミリーコンサートは続けるもよう)。

 社会貢献は継続が必要であり、一時的に寄付をするのとは大違いだ。特に芸術・音楽といった分野は長い時間をかけ創り上げ、磨き上げていく文化であろうと思うからだ。

不況時こそ企業の真価が問われる

 不況になると企業は運動部廃止やメセナ打ち切りなどの暴挙? に出る。その理由として、「経営状況の悪化により」、「リストラの一環として」などを掲げる。それまで培ってきた努力や実績を無に帰する行為ともいえる。決算予想で、売上高前年度比減でも純利益増の会社が「経営悪化を理由とした支援打ち切り」に誰が理解を示すだろうか。

 メセナ撤退の理由が、(1)宣伝広告として即効的な成果が期待できない、(2)他社に対して優位性が得られない、(3)もう役目は終わった──などとするなら、あまりに悲しいことである。

 メセナ参加企業540社の経営者はこの点を十分考慮し、企業メセナを続けて欲しいと願う。【了】

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