PJ: 宮本 聰
再就職支援会社はどう活用すべき?
2009年02月22日 14:12 JST
大規模なリストラ策が自動車産業を中心に次々と発表される中、不況を逆手に取って再就職支援会社が活況を呈している。
再就職支援とは、リストラする企業が「再就職支援プログラム」と称して、企業が費用負担(30万円〜80万円)し、解雇する社員の再就職支援を専門会社に依頼するものだ。
増える大型案件
2002年の市場規模でおよそ350億円、会社数も200社程あったが、景気の回復と共に忘れ去られていた存在である。皮肉にもこの大不況でリストラを行う各社から引き手あまたである。08年度の売り上げは190億円程度とみられていたが、ここにきて急上昇する勢いだ。
業界に明るい知人の話では、パソナ、リクルート、DBM、ライトといった大手各社には、連日大型の引き合いがきているという。ケースによっては工場丸ごと請け負うこともあり、数百人から千人規模も珍しくない。仮に500人で50万円/人なら、2億5千万円もの巨額となる。おおむね1年間を一区切りにして支援する会社が多い。
受け皿少ない現状
ただ、以前と決定的に違うのは、業界を問わず不況だということ。かつて第一次産業中心に行われたリストラの嵐では、ほかの産業が好調であったため受け皿があったが、今は違う。どこも不況で人を雇う余裕がないだけに、支援会社が請け負ったものの登録者の就職先を見つけられないのでは、という危惧(きぐ)を抱いている。それでも就職難の現在、このプログラムを導入している企業に勤めている方は利用しない手はなかろう。
リストラを行う企業によって元社員の再就職に熱心な会社もあれば、そうでもない会社もある。支援会社と請負契約すると同時に任せきりにし、転職先には無関心な会社と、業務委託後も専従者を置き、最後までフォローする会社とかなり温度差がある。
企業側「失業保険を満額受給=就労意欲のない人」
再就職希望者もさまざまである。
(1)すぐにでも再就職を希望する人(全体の20−30%)
(2)3−4カ月じっくり時間をかけて再就職しようとする人(同40−60%)
(3)失業保険を満額受給してから再就職しようとする人(同8−10%)
失業給付満了まではゆっくりしようと考えている人は要注意である。企業側は就労意欲のない人ととらえ、容易に門戸を開いてはくれないからだ。
支援会社はどこも同じ、ではない
では、支援会社はどこも同じなのであろうか。支援会社が行う支援プログラムの内容を精査すると大体以下の内容に集約される。
(1)カウンセリング・コーチング
(2)履歴書・職務経歴書の書き方指導
(3)面接指導
(4)ジョブマッチング
このうち、(1)〜(3)はどの支援会社もほとんど変わらない。カウンセラーとの相性が合うかどうかくらいである。ところが、ジョブマッチング(求人紹介)は各社によって差がある。ここが再就職者にとって一番の関心事だ。
多くの支援会社は登録者を特定して求人開拓をすることはまずない。求人を集めはするが、誰に該当するかは問題外で、求人の量を誇示することが多い。求人があっても応募できる求人がないということになる。
一方、登録者個人の希望に沿って求人開拓をする会社もある。これほど登録者にとって強い味方はない。個々人のキャリア・スキル・知識・希望に応じた求人を登録者のために求人開拓することから、案件提示された登録者はそれだけ真剣になる。
「自社開拓求人がたくさんあります」という宣伝文句に躍らされてはいけない。
(1)良い人がいれば検討するといった求人
(2)公募を予定しており、単に公募前の求人
(3)非常に条件がきつい求人
(4)社員の出入りが激しい企業の求人
(5)他の媒体でも募集している求人
いずれも自社開拓案件なら、自社求人がたくさんありますと表示しても問題ではない。
カウンセラーを味方につけよう!
では、良い支援会社を選ぶにはどうすればいいのだろうか。
(1)施設の豪華さやネームバリューで決めない
(2)再就職率と転職所要期間のデータを見る
(3)個人ごとの求人開拓方式をとっているかを確認する
(4)再離職した場合のフォロー体制とその内容
最後に再就職支援会社が次の仕事を探してくれるのではなく、あくまでもサポートしてくれるものと考えておかないと期待はずれになる。
「俺の仕事を探すのがお前らの仕事だろ!」とすごんでみても始まらない。むしろ、カウンセラーを味方につけて上手に利用する方が再就職への早道だと心すべきだ。【了】
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