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PJ: 藤倉 善郎

幸福の科学、信者数は約十数万人=幸福実現党の選挙戦2009(3)
2009年09月16日 07:00 JST


公称信者数算出の根拠とされる冊子『正心法語』(撮影:藤倉善郎、8月26日、東京・五反田の教団施設で) 

【PJニュース 2009年9月16日】(2)からのつづき。幸福実現党の衆院選挑戦については、議席を取れるかどうかよりも、むしろ「得票数によって、幸福の科学の信者数がわかる」ことに注目が集まった。実際、選挙後、信者数を推算する報道もなされたが、さほど細かい検証はされていない。あらためてここで検証したい。

通常、創価学会の信者数の推算に用いられるのは、公明党が比例代表で安定的に獲得している約800万票という数字。公明党の選挙運動では、創価学会員が非信者の「F(フレンド)票」を獲得すべく奔走するため、得票数の3分の1が創価学会の実質信者数とされる(公称信者数は約800万世帯)。

例えばマルチ商法の場合、会員1人あたりの勧誘成功数を2.6人とする説や、勧誘成功数が平均2人だとしても勧誘限界に達してしまうとの説がある(勧誘限界説による集団内マルチ商法拡散のシミュレーション)。80〜90年代にブームとなったスピリチュアル産業のひとつ「自己啓発セミナー」でも、受講生1人あたりの勧誘成功数は平均3.3人(自己啓発セミナー実態調査)。入会の勧誘と選挙での投票呼びかけは性格が異なるが、1人の人間が勧誘できる平均が2〜3人程度という数字は、目安としては妥当なところだろう。

信者数算出のために小選挙区ではなく比例代表での得票数を用いるのは、候補者個人の利害関係や知名度に左右されやすい小選挙区より、党名を記入する比例代表の方が「団体に対する支持」を示していると考えられるからだ。特に公明党の場合、創価学会信者が小選挙区で自民党候補者に投票するケースもあるため、比例代表の得票数の方が信者数の算出に適している。

これらの基準に従えば、幸福実現党の比例代表の得票数約46万票の3分の1にあたる約15万人が、幸福の科学の信者ということになる。創価学会のおおむね20分の1だ。この数字は、幸福の科学を脱会した元幹部の証言ともほぼ一致する。

「内部の情報によると、幸福の科学の信者数は90年代半ばがピークで、約16万人。いまはもっと減っているはず。私の感覚としては、名簿に名前があるだけの信者を除いた実質的な信者数は7〜8万人くらいではないかと思っていた。選挙の結果を見ると、実際には10万人くらいはいるのかもしれません」(元幹部)

だとしたら、議席獲得が難しいことは目に見えている。ではなぜ幸福の科学は337人もの候補者を立てて衆院選に挑んだのだろうか。

「そもそも大川隆法氏自身が、実際の信者数を知らなかった可能性がある。彼は自分を持ち上げてくれるような人物ばかりを身近に配置し、苦言を呈する者は排除する。幹部が、大川氏を喜ばせるために誇張した信者数しか報告していなかったのではないか」(元幹部)

ネット上には、こんな情報もある。幸福の科学 内部告発ログ集に残された、掲示板投稿のログだ。

<おつきあい、無自覚、幽霊信者を含めて三帰者は10万人。うち精舎に通う実質信者は2万人。幸福の科学の信者数台帳はエリス(ELISエルカンターレインフォメーションシステムの略)と言います。96年1月のイノベーション後、大川の指示で作られました。これで統計がとられ、現時点での正確な信者数が大川夫妻に報告されるようになりました。そうしたら大川は95年までの元気を無くして引き篭もってしまいますたw 1000万人だ!!と豪語していたのに、ふたを開けたら100分の1もいなかったからです。1%未満ですよ。99年で8万5千人。その後子供三帰が認められ10万人に達しました。>

前出の元幹部の証言と食い違う部分はあるが、「10万人」という数字は元幹部の証言や得票数を元にした推算に近い。幸福実現党と幸福の科学の広報を兼任する担当者にこの件を尋ねると、こんな答えだった。

「信者数は、入信の際にお渡しする冊子『正心法語』の発行部数の累計です。もちろん、『正心法語』を渡した人の中には亡くなった方もいるはずですが。しかしそれ以外で信者数をカウントしたことはありません。ネットのその情報は、私はウソだと思います。今回の衆院選の得票数は、信者数を示すものではなく、飽くまでも“幸福実現党の活動によって投票してくれた人の数”であると考えています」

投開票日の翌日の記者会見では、敗因のひとつとして党幹部が「信者の信仰と政治選択に分離があった」ことを挙げた。だが、教祖であり“ご本尊”である大川隆法氏自らが出馬した選挙において、1100万人の信者のうち1割(比例では4%)の支持しか得られないということが、ありうるのだろうか? 実際の信者数が十数万人程度なのだと考えた方が自然だろう。【つづく】

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