PJ: 藤倉 善郎
幸福実現党、支持率わからず100億円が水の泡?=幸福実現党の選挙戦2009(2)
2009年09月15日 08:45 JST
大川隆法総裁にウットリ聞き入る、信者と思しき人々(撮影:藤倉善郎、8月27日、東京・有楽町で) 
【PJニュース 2009年9月15日】(1)からのつづき。幸福実現党の結党から公示直前の「撤退」「撤退の撤回」といったドタバタは、新聞でも報じられた。ところが世論調査や公示後の情勢調査報道においては、幸福実現党の支持率を単独表示せず「諸派」としか表記しないメディアがほとんど。おかげで幸福実現党は、投票日の4日前、「自分たちの支持率がわからない」(広報担当者)状態に陥っていた。
「幸福実現党を諸派としてしか表記しないメディアにはすべて申し入れはしました。しかし全国紙には政党要件を満たす党や過去に議席を持っていたことがある党の名を記載するという基準があるようで、申し入れの効果はあまりなかった。情勢調査について、(紙面に掲載されていない)幸福実現党の支持率を新聞やテレビに問い合わせたが、教えてもらえない。だから、選挙戦の手ごたえを尋ねられても、数字でわかるものが何もないんです」(広報担当者)
しかも公示直前の「全面撤退」報道や大川隆法総裁の出馬をめぐる混乱も、マイナスにはたらいたようだ。記者の知人の中には、公示後になっても「あれ? 幸福実現党って全面撤退したんじゃなかったっけ?」と言う人までいた。
「こちらは全面撤退を公式に表明したわけではないんです。検討はしたんですが、決定前に各地の候補者にヒアリングするため全員を東京に集めた。それを知った新聞社が、党本部ではなく候補者周辺への取材で『裏が取れた』と判断して翌朝の朝刊で報じてしまった。しかし実際には、撤退しないことに決まったので、翌日に会見を開いてそれを発表しました」(広報担当者)
撤退騒動の際、幸福実現党の動向に関心を持つ人々やメディアの間ではさまざまな憶測が飛び交った。「公安の圧力か?」「供託金が出せなくなったのか?」「(宗教法人を管轄する)文化庁の横やりか?」等々。しかし広報担当者は「行政からの圧力は全くない」と語った。
「供託金についても問題ありません。車を用意してポスターを貼(は)って広告を打って、これを2カ月間やってきて、仮に1選挙区あたり1000万円使ったとしたら全国で30億円。1選挙区2000万なら全国で60億円です。いまさらそれで(供託金の)11億円を惜しみますか?」(広報担当者)
全国に豪華な施設を建設し、大川総裁が「うちは宗教界のトヨタ」「(供託金は)小さい、小さい。そんなゴミみたいな(笑)」(『文藝春秋』2009年8月1日号インタビュー「ウチは創価学会より集票力がある」より)と語る幸福の科学。党の広報担当者は選挙にかかった総費用を明言しなかったが、周辺からの情報では、供託金を含めて衆院選に投じた金額は100億円近いとの話も漏れてきている。
衆院選の結果を、党関係者は予想していたのだろうか。投票前、広報担当者に目標議席数を尋ねると「単独過半数」との返答だった。しかし実際の手ごたえについては、「小選挙区で議席を取るのは厳しいかもしれない。比例でどこまでいけるか、だ」と、比較的冷静なコメントもあった。このとき記者は、広報担当者に「もし、幸福の科学のご本尊である大川総裁一人だけが当選しちゃったら、どうするんですか?」と尋ねた。
「うーん。そうなんですよ。ご本尊ですからねえ。どうしますかねえ。総裁はもちろん、こちら(幸福の科学)の活動が第一であるとお考えになっていると思うんですが……」(広報担当者)
こうした心配は杞憂(きゆう)に終わり、結果、幸福実現党の議席はゼロ。比例代表での得票率は、大川総裁の出身地である四国ブロックの0.83%が最高で、他ブロックは0.48(東京)〜0.72%(中国)。信者の多額の浄財を元にした選挙費用が、すべて水の泡となった。【つづく】
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