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PJ: 藤倉 善郎

X JAPAN・TOSHIコンサートをめぐる詐欺事件で、地裁が懲役2年の判決=姫路
2009年05月15日 12:26 JST

兵庫県姫路市で、X JAPAN・TOSHIのソロコンサートを主催していた女性2人が、TOSHIの出演料や会場費として同市内の女性から現金450万円を詐取した事件で、神戸地裁姫路支部は5月13日、被告人2人にそれぞれ懲役2年の実刑判決を言い渡した。

 この事件は、A被告(41歳・無職)とB被告(33歳・無職)が、07年に姫路市内の女性(当時27歳)に対して「私たちは資産家で多額の収入があるので2カ月後には返済できる」などとウソをつき、450万円を借り受けて、全く返済しなかったというもの。4月15日の公判で行われた検察の冒頭陳述などによると、両被告は「株式会社パーフェクトラブ」を名乗り、06年から姫路市内を含め全国でTOSHIのソロコンサートを主催していた。しかし、チケットが全く売れず赤字続きで、TOSHIに前払いで出演料を払わなければならなかったため困窮し、詐欺におよんだ。詐取したカネは、TOSHIの出演料や会場費の支払いにあてたという。

 4月15日の公判で両被告は、起訴事実を全面的に認める一方で、TOSHIやマネージャーから「X JAPANのツアーの仕事を優先的にまわす」などと言われていたにもかかわらず、実際にはX JAPANの仕事を回してもらったことはなかったことなどを明らかにした。A被告本人も「TOSHIにだまされた」「(民事訴訟で)TOSHIを訴えて、取り戻したお金を被害者への弁済にあてたい」とし、弁護人が、こうした背景事情を考慮した執行猶予付き判決を求めて結審していた。

 しかし5月13日、A被告の弁護人から追加で証拠が提出されたため、判決言い渡しの前に一時、審議を再開。X JAPANのTOSHIが心酔している自己啓発セミナー「ホームオブハート」の被害者がホームオブハートやTOSHIの所属事務所トシオフィスを訴えた民事裁判の判決文などが提出された。また、ホームオブハート被害者の救済活動を行う紀藤正樹弁護士からA被告の弁護人にあてた、「TOSHIを訴えるのであれば協力する」との内容の書簡も提出され、弁護人が「TOSHIを訴えるという話は(減刑を目的とした)絵空事ではない」とした。

 その上であらためて結審し、その場で両被告にそれぞれ懲役2年の実刑判決が言い渡された。五十嵐常之裁判長は量刑の理由について、「(両被告が)将来、経済的に報われるであろうとの期待があったにせよ、被告人らの経験と思慮の乏しさから招いた金銭的苦境から逃れるために犯罪におよぶということ自体、許されることではない」「被害者にいわれのない多額の現金被害をもたらしたものであって、酌量の余地に乏しい」と述べた。

 実はこの事件の公判では、詐取された450万円とは別に、B被告の両親もB被告に4000万円もの金銭を渡していたことも明らかになっている。両親はこのために借金まで背負ったとしており、被害者への弁済を肩代わりする余裕も両親にはないようだ。判決後、記者は、弁護人の一人に「(被告人が主催した)コンサートの回数の割には、4000万円という金額は大きすぎはしないか。被告人が自己啓発セミナーにのめり込んで、ホームオブハートに対してカネをつぎ込んだ可能性はないか?」と尋ねたが、「被告人がセミナーにのめりこんでいた形跡は確認できていない」(弁護人)とのこと。

 両被告の弁護人ともに、控訴するかどうかについては今後本人と話し合うとしている。【了】

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