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PJ: 藤倉 善郎

チベット人総会、笑顔で「中道路線継続」を決議
2008年11月23日 07:00 JST


勧告を拍手で承認する僧侶参加者(撮影:藤倉善郎、11月22日) 

インドのダラムサラで17日から開催されていた「第1回チベット人特別総会」が現地時間22日の夕方、閉幕した。チベット側特使と中国政府との対話が進展しないことから独立支持の声が高まっていると言われていたものの、会議ではチベット本土の独立を主張せず「高度な自治」を掲げる中道路線を当面継続する勧告をまとめ、ほぼ満場一致で承認された。ただし決議には、一定の期間内で中道路線に成果が見られない場合には独立路線への見直しを行うとの内容も盛り込まれた。

議決は投票ではなく拍手で行われ、一部については反対の意思表明をする参加者もいたが、大半の項目は満場一致。閉会後、チベット亡命議会カルマ・チョペル議長が記者会見し、「(各チベット人グループの)代表の過半数は中道路線を認めた」とし、各国のメディアに対しても中道路線継続をあらためて明言した。

会議に参加したチベット人たちによると、勧告は「中道路線の継続」について、期限は設けなかったものの「一定期間内に中国からの誠意ある対応がなかった場合には見直しを行う」との内容。中国側との対話については、中国政府がダライ・ラマをチベットの代表であるとして認めて対話姿勢を見せるまで中断するとした。6日間の会議では、中国側が次期ダライ・ラマを指名する可能性への危惧(きぐ)からダライ・ラマの継承問題も話題に上がったが、勧告には盛り込まれなかったという。

「『完全独立』を求める主張については、『独立を求める人も多かったが、法王の方針を継続することにした』という決議で、この部分だけは議決の際に異論が出た。しかし独立を求める主張があったということは議決に反映され、将来的な見直しにも言及されたので、みな満足しています」(会議に参加した在日チベット人のペマ・ギャルポ氏)

会議に参加した別のチベット人男性も、笑顔で振り返った。

「中道派と独立派の対立と妥協の結果ではなく、議論の段階で今回の議決のような内容が意見が多く出ていた。だからみんな満足している。本当に良かった」

1959年にチベットのラサにあるノルブリンカ離宮前で、中国軍との交戦に参加した経験を持つネパール在住のチベット人男性も、「中道路線はいい選択だ」と語る。

「私は実際に中国軍と戦ったが、こちらは車もヘリも食糧もない。たとえ中国軍を全部殺しても、翌日にはすぐ2000人くらいやってきて、きりがなかった。中国と武力で戦って独立を勝ち取るのが不可能であることは分かっている。いきなり独立路線に転換するのも無理だろう。独立路線は、今後中道路線を継続しても中国から返事がない場合の選択肢だ。だから今回の議決に満足している」

閉会後、参加者たちは晴れ晴れとした表情で、握手を交わし合った。海外からも数十人のチベット人が参加した会議では、「数年ぶりに友人と再会した」というチベット人も。ある男性は「いい同窓会でした」と笑顔で語った。【了】

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