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PJ: 高橋 清隆

逃げ口上に終始する政府=消費税12%への引き上げと不可解な試算に関する質問主意書の答弁で
2009年07月02日 06:48 JST


26日付の政府答弁書(本文1ページ目) 

【PJニュース 2009年7月2日】衰退の一途(いっと)をたどる日本経済だが、政府は財政政策の効果を認めず、消費税12%への引き上げを検討する始末だ。滝実(たき・まこと、無所属)衆議院議員は財政政策に対する政府の見解をただしてきたが、6月26日の答弁書で政府は逃げ口上に終始し、合理的に説明することをもはや放棄している。

滝氏は6月18日、「極めて危険な消費税12%への引き上げと、不可解な試算に関する質問主意書」を提出している。質問は12項目で、経済財政諮問会議に提出された『経済財政の中長期試算』が消費税12%への引き上げにより基礎的財政収支を黒字化するとした試算根拠や、政府がその核に据える社会保障関係費の中身を尋ねるとともに、消費税引き上げを愚策としたノーベル経済学者ポール・クルーグマンの忠告と1997年の消費税2%増を「失敗だった」とした橋本龍太郎元首相の述懐への評価を求めた。

6月26日付けで滝氏に送付された政府答弁書は、およそ質問に答えていないものだった。クルーグマンと橋本元首相の発言については、「その真意等が必ずしも明らかでないこと等から、お答えすることは差し控えたい」との答え。

消費税12%の実現により財政が黒字化する試算根拠や社会保障関係費の内容についての7つの質問はまとめて回答。「社会保障の機能強化を行うことを想定し、機械的に算出しているところ」で、消費税引き上げに伴うGDP成長率の試算については「単年度のみの影響をみることは必ずしも適当でない」「相当の幅を持って解釈すべき」と、逃げに徹(てっ)した。

このほか、与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は4月に衛星放送の番組で基礎的財政収支(プライマリー・バランス)について「少しいい加減な概念」と発言したことを取り上げ、「なぜ再び骨太方針2009で使うのか」とただした。回答はプライマリー・バランスを「債務残高対GDP比の安定化及び引き下げに至る道筋を示すための収支の目標」と位置付けた。両者が矛盾するために再三質問を繰り返してきた点だが、またも疑問に答えていない。

併せて、毎年予想が外れ下方修正を繰り返す政府の経済モデルの有効性を問うとともに、弊害の多い超低金利政策について今後の政府方針をただした。経済モデルについての回答は、「時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断する」。超低金利政策については、「日本銀行において、その時々の経済・物価情勢や市場動向を踏まえつつ、適切に行われるものと考えている」との答弁だった。

全く質問に答えない政府の姿勢を、皆さんはどう思うだろうか。わたしが感じるのは、公務員の置かれた悲しい立場だ。不況下に緊縮財政を採り続ける方針が、霞ヶ関から自発的に出てきたはずがない。わざと日本を転落させ、戦後積み上げた富を外国に差し出す計画の中で、役人は現下の政策を正当化する作文をしているのだろう。

約15兆円の景気対策は、4月の金融サミットで総額5兆ドル(約500兆円)の財政出動を宿題とされたからにすぎない。すでに1月のダボス会議の席で、麻生首相に指示があったとみられる。答弁が逃げに終始するのは、相反する政策のつじつまが合うわけがないからである。

社会科学者のマックス・ウエーバーは「官僚の職務とは、それが正しかろうと間違っていようと、指示された政策を完ぺきに実現すること」と定義する。だからといって、同情する必要はない。彼らは今、国家滅亡の推進者でしかない。毎月の給料を得るために、国民も未来の同胞子孫も外国に売り渡す作業にいそしむ。

悲しいのは、誤った政策自体より、売国的行為の正当化を日常業務としてできることではないか。【了】

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■関連情報
日本経済復活の会
滝実HP
高橋清隆の文書館

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