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PJ: 高橋 清隆

白を黒と言い、消費税12%に誘導する政府=補正予算に関する再質問への答弁書で露わに
2009年06月27日 11:08 JST


〔図1〕長期金利の推移(財務省発表値により作成) 

【PJニュース 2009年6月27日】政府は財政支出を嫌うあまり長期金利低下の現状を認めず、消費税を上げればGDPが増え、国の借金が減る試算をねつ造する──。

貧困化へ突き進むわが国だが、国民経済を破壊するために詭弁(きべん)を弄(ろう)する政府の姿が、滝実(たき・まこと)衆議院議員(無所属)による質問主意書で露(あら)わになった。

財政支出を伴う景気対策を渋る政府は、クラウディングアウト効果を警戒しているのかとの質問に対し、これを認める見解を示していた。クラウディングアウトとは、国債を多く発行したために金利が上昇する現象を指す。しかし、国債発行が続きながらも、長期金利は下がり続けている〔図1〕。つまり、クラウディングアウト効果が起きていないことは、誰の目にも明らかである。

滝議員は国債発行残高と長期金利の推移のグラフを添付し、再質問したところ、6月19日に回答があった。「ご指摘の国債発行残高と長期金利のグラフのみでは、一概に判断することはできない」との内容。これは白を黒と呼ぶに等しいものである。

15兆円の緊急経済対策を踏まえた中長期の経済財政政策の姿の試算について、前回の答弁書で「現在作業を進めている」との回答を得ている。「債務のGDP比は増えるか減るかに答えるものになっているか」との質問に対し、19日付の回答は「6月9日、経済財政諮問会議の有識者会議の参考資料として提出している」とのものだった。

ところが、この資料には景気対策を普通に講じていった場合の財政状況ではなく、消費税を上げた場合の財政状況が描かれている。しかも、消費税を上げれば、国の借金が減るとの内容で、2011年度から2017年度にかけて7%上げれば、債務のGDP比は163.3%に減るとしている。これは内閣府の手品であり、消費税を12%にする宣伝にすぎない。

内閣府は1月16日と3月に『経済財政の中長期方針と10年展望』という試算を出している。ここでは消費税を12%に上げると、実質GDPは3.25%強下がる(-0.93%×3.5倍)ことになっており、こちらが正しい数字と思われる。手品に対する内閣府の説明は「増税分だけ社会保障費を増やすから成長は加速する」というもの。しかし、消費税増税で確保できる歳入が14兆円なのに対し、猛反対を受けて撤回させられた社会保障費の削減幅は毎年0.22兆円、10年で2.2兆円にすぎない。乗数効果の低い対策のために成長を抑えるより、増税を止めた方が賢明である。

わが国は1993年、国民一人当たりのGDP世界2位(当初発表は1位)を誇ったが、2006年に18位に転落。名目GDPも2008年度に496兆円まで下がったが、10年以上前よりも経済が縮小した国はどこにもない。滝議員は質問主意書を通じ、財政政策を打たない政府の見解をただしてきた。【了】

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