PJ: PJニュース編集部
マラリアを患うアフリカ・マリの少女=ルポ「国境なき医師団」
2010年05月01日 09:16 JST
(写真提供:国境なき医師団) 
【PJニュース 2010年5月1日】マリに住む幼いマラリア患者の証言の続編。国境なき医師団(MSF)の訪問チームが初めてナンタネ・トラオレ(13、女性)に会った日、彼女もファトゥマタに助けを求めに来ていた。具合が悪く、マラリアではないかと心配しながら、1人で来ていた。他の子どもたちと同じように、ファトゥマタは彼女の熱を測る。熱は36.8度しかないが、これは解熱鎮痛薬のパラセタモールを朝飲んでいたためだ。ファトゥマタは彼女の指を少量のアルコールで消毒し、こすって乾かし、針を刺して血を一滴出して、マラリアの診断用簡易検査を行った。
■「私はもう13歳なので、1人でファトゥマタのところに来ます」
ナンタネはこう話す。
「母は忙しいので、私はいつも1人でファトゥマタのところに来ます。小さな子どもはファトゥマタが1人で相手をするのは難しいので、お母さんや他の親戚と来なければなりませんが、私はもう13歳なので1人で来られます。私は母と11歳と3歳の妹と一緒にデゲラに住んでいます。学校に行っているとき以外は、妹たちの面倒をみる手伝いをしています。学校は村にあり、私は7年生です。勉強が好きなので、学校に行けないときは悲しいです。フランス語を習っていて意味はわかりますが、母語であるバンバラ語で話す方が好きです」
■「村でマラリアへの対応が始まるまでは、診療所まで歩いて2時間でした」
「今朝、起きるとひどい頭痛がしました。目まいと、吐き気もしました。体もとても熱かったのです! 熱を下げるために母からパラセタモールをもらいました。それからファトゥマタのところに来ました。指から少し血をとって診断用簡易検査をしてもらい、結果は陽性でしたが驚きませんでした。マラリアにはよくかかるし、症状もわかっているからです。ファトゥマタはすぐに1回目の薬を飲ませてくれ、家で飲むためにあと2錠を渡してくれました。パラセタモールも少しくれました。熱が下がるまでに数日かかる場合もあるのです」
「具合が悪くなったときに助けてくれるファトゥマタがいて、とても嬉しいです。彼女がこの村のマラリアの子どもたちの世話をする研修をMSFから受ける前は、私たちはカンガバの診療所まで助けを求めに行かなければなりませんでした。私の足だと2時間かかり、とても大変でした。それに、治療代として払うお金がないこともありました。でも今はファトゥマタがここにいて薬をくれるし、治療も無料です」
■「学校にMSFのスタッフが来て、マラリアについて習いました」
翌日ナンタネの自宅を訪ねると、彼女は学校から戻ったところだった。
「もう具合はよくなりました。昨夜はよく眠れたし、もう吐き気もありません。頭痛もすっかり治りました。それで今日からまた学校に行くことにしました。今朝はまず最初に、温かいお茶と一緒に薬を飲みました。今から母を手伝って料理をします。それから午後はまた学校へ戻ります。木曜日以外は午後も授業があるのです。学校へ行くのは好きです! 学校ではマラリアについてたくさんのことを習いました。MSFのスタッフが来て、なぜ村の人にマラリア治療スタッフの研修を受けさせるのかを詳しく説明してくれました。それに、蚊を避ける方法についても教えてもらいました。蚊はごみや水が好きなので、ごみはすべて取り除き、村を清潔に保ち、水たまりを避け、井戸を使った後はふたを閉めなければならない、ということを習ったのです」
【了】
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国境なき医師団
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