SakuraFinancialNews

PJ: PJニュース編集部

武力衝突が激化、パキスタン北西辺境州で避難民家族が押し寄せる=国境なき医師団報告
2010年01月04日 09:43 JST


パキスタン北西辺境州のロワー・ディール郡にあるムンダ・キャンプ。(写真提供:国境なき医師団) 

【PJニュース 2010年1月4日】パキスタン北西辺境州(NWFP)に避難民家族が押し寄せている。現地で国際的な民間医療支援活動を続ける国境なき医師団(MSF)からの報告だ。2008年8月以来、武力衝突を逃れてきた人びとが、数回にわたってNWFPのロワー・ディール郡に押し寄せた。隣接するバジャウル自治区とマイダーン地域では、反政府武装集団とパキスタン軍との衝突が激化し、避難民の多くは、そのいずれかからの住民だった。

2009年5月には、スワート渓谷およびブネル郡から100万人が武力衝突を逃れて、北西辺境州のマルダン郡に避難した。避難民の8割以上は、地元住民の家に仮住まいしている。MSFは、避難民の大規模流入への対応に追われる地元の診療所や病院を支援し、医療、テント、石けんや毛布などの救援物資を、マズデュラバードの避難民キャンプで暮らす500家族に提供した。

マルダンの医療施設が集中する区画内では、MSFがベッド数40床を備える病棟を1棟設置して救急科を始めたほか、コレラ治療病棟も開設した。2009年11月までに同救急処置室で行った診察は3000件を超え、817人が入院し、1672人がコレラ治療を受けた。

MSFはさらに、移動診療や救援物資、給排水設備の提供を通じて、学校その他の公共建築物で暮らす避難民家族の援助にもあたった。

2009年7月以降、避難民家族はスワート渓谷、ブネル郡に戻り始め、マルダン郡でのMSFのプロジェクトは11月に終了した。

このほかMSFロジスティック・チームは2009年夏、サマー・バーグ、サドバー・カレイ、ムンダの3ヵ所で、トイレ、シャワーその他の給水・衛生設備を取り付けるなど、避難民キャンプ設置の援助にあたった。一方、医療チームは、これら避難民キャンプ、ムンダ農村部の診療所およびサマー・バーグの病院で、1500家族に無償で医療を提供。同地区にMSFが設置したコレラ治療施設では、2500人のコレラ患者が治療を受けた。

10月最終週までには、避難民の大多数が帰郷したため、避難民キャンプは3ヵ所とも閉鎖された。

2009年11月初旬、またもやパキスタン軍と反政府武装集団の武力衝突から逃れ、1年半で3度目となる避難民の波がバジャウル自治区から押し寄せた。これに応じてMSFはムンダのキャンプへの援助を再開し、到着する家族にテントや石けん・毛布など基本的な衛生物資を配布。さらに、清潔な水、シャワー、トイレも確保した。

MSFの医療チームは現在、同キャンプで暮らす400家族、ムンダの市場に隣接する建物に住む900家族ほか、武力衝突によって直接影響を受けた地元住民を対象に、無償で医療を提供している。

北西辺境州の他地域と同様、ロワー・ディール郡は今なお情勢が不安定であり、住民と避難民の両方への医療提供は困難を極めている。【了】

■関連情報
PJニュースは一般市民からパブリック・ジャーナリスト(PJ:市民記者)を募り、市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアです。身近な話題から政治論議までニュースやオピニオンを幅広く提供しています。

PJ募集中!みなさんもPJに登録して身の丈にあったニュースや多くの人に伝えたいオピニオンをパブリックに伝えてみませんか。



関連記事:
タグ:
pagetop

PJ 記者