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PJ: 映像編集 by PodTV

【動画】奥多摩・水根沢谷での災害報道訓練、今日はドン・キホーテでも・・・
2008年11月06日 06:24 JST


滝に打たれながら岩壁を登るPJ佐藤。奥多摩・水根沢谷で。(撮影:小田光康、10月29日) 

「パパ、また遊びに行くの?!」という息子の声に苦笑いするPJ小田と一緒に、PJ佐藤は29日、オフロードのバイクで東京・奥多摩の水根沢谷の沢登りに行ってきた。災害報道に備えて、技術の習得、体力の向上、装備の確認を含めた“大まじめな”訓練だ。ご承知の通り、PJニュースは編集方針の三本柱に災害時の生活報道を掲げている。災害時に災害現場の報道を含めて、常日ごろ訓練しておく必要がある。

 事の発端は、数年前の宮崎や岡谷での台風・洪水取材と、山古志村や津南町での大雪取材での敗北だ。被災現場を目前にして、クライミングや雪山の装備や技術があれば、危険を最小限にとどめ、マスコミに匹敵する災害報道ができたと地団駄を踏んだ。

 こうした場合、大手マスコミはヘリコプターや大型四輪駆動車を駆使して、取材に当たる。ヒトもいない、カネもないPJニュースがマスコミと張り合えるよう、どう災害報道の準備をしていくかというと、PJの仲間との連携以外では、現場取材を担当するPJ小田とPJ佐藤の個人的な能力とを高めていくしかない。それには災害取材の経験はもちろんのこと、それに必要な体力や技術力を常日頃磨いておくしかない。今回はその訓練内容の一部をレポートしよう。動画はPJ PodTVで。

 PJ小田が今回、訓練場所に選んだ水根沢谷は、標高差100メートル、移動距離にして900メートルの小滝の連続する初心者向けのコースだ。沢登り2回目というPJ佐藤の経験を考慮したものの、頭にはヘルメット、腰にはハーネス、足には沢登り専用シューズといういでたちに、ザックには30メートルのロープやフリークライミング用シューズを収納。

 その他の装備として、PJ小田と共に、緊急避難用のツェルト、防寒着、救急用品、トランシーバー、超軽量のチタンの食器、超小型のコッヘル(登山用の組立式の炊事道具)、2食分の食糧とドライフルーツなど非常食を準備した。もちろん、防水・耐震カメラなどの取材道具も持ち合わせた。

 PJ小田は時おり、友人で日本を代表する山岳スキーヤーだった新井裕己さん(今年4月、長野・富山県境の五竜岳での滑降で遭難死亡)の話を持ち出す。「新井さんは夏山でできないことは、冬山では絶対にできない。室内の練習壁が登れなければ、雪壁は絶対に登れない。ゲレンデスキーができなければ、山岳スキーはできない。科学性・合理性を持って訓練・準備しておく必要があると言っていた。山に行くときは常に最大の事故を考慮に入れたうえで、超軽量・小型の最高の装備を身につけていた。しかも、1グラムでも軽くすることが身の安全を守ることも実証していた」と。自己責任が負わされる災害報道に対応するために、チームPJは新井さんのスピリッツ受け継ごうというのだ。

 さて、水根沢谷のコースでPJ佐藤が悪戦苦闘したのは滝の水の冷たさだった。10月下旬にもなると、腰まで水に浸かると冷たさが身に凍みる。2段12メートルの滝をPJ小田に続いて登ろうとしたが、自力では上がれず、ロープを使ってチームプレーで切り抜けた。1分間も落ちてくる滝の水を胸まで浸かると、寒さで手足は震え、上下の歯がかみ合わなくなった。PJ小田のリードで何度かピンチを切り抜けたものの、体温を維持できなければ、疲労困ぱいし集中力が途切れ、事故につながりかねないことを切実に感じた。

 果敢に滝を攻めていたPJ小田も1度だけ、滝の水にやられ3メートルほどの高さから、滝壺に落下した。幸いケガはなかったが、その後寒さが襲い、すぐに登山専門の服を濡れたドライTシャツの上から着込んだ。滝の中では足場が悪い上に、水の冷たさが毎秒ごとに体温を奪っていく。このような時に、装備の善し悪しが左右する。沢登りを通して、寒さ対策は万全を期さないといけないと身を持って学んだ一日だった。

 なんとか無事に終了した今回の沢登りでの災害報道訓練。PJ佐藤の現在のレベルでは、痩せこけた馬に乗って遍歴の旅に出た物語の主人公、ドン・キホーテに近いかもしれないが、訓練を重ねて災害報道に対応できる心・技・体を身につけたい。むしろ、周りから見て“遊び”に行っていると思われるくらいの実力と能力がなければ、実際の災害報道ではとても役に立てそうにない。【了】

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PJ 記者