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【動画】“収益のことしか考えない『ハゲタカファンド』と戦っていきます”と応援労組=リーマンショックの京品ホテル従業員解雇問題
2008年11月01日 15:27 JST


解雇撤回を求めて、自主営業を行う京品ホテル内飲食店の張り紙 (撮影:佐藤学 10月31日) 

無謀な投機で世界金融危機の発端を起こし破たんした米証券大手リーマン・ブラザーズの系列金融会社が実質上の経営権を握る「京品ホテル」(東京・港区)の廃業に伴うパートを含む約130人の従業員が10月20日付で解雇や期間満了で失職した問題で31日、同ホテル前で従業員らがホテルの明け渡しをめぐって抗議活動を行った。従業員らは10月21日から同ホテルを自主営業してきたが、この日で従業員の地位保全裁判の結果が出ないまま、異例の廃業となる。

「京品ホテルの存続運動を行っています。皆さんの署名が私たちの力になります」という署名運動の大声が31日、京品ホテル前の歩道に響き渡っていた。ホテル従業員や飲食店の社員らが個人加入した労働組合「東京ユニオン」の組合員約30人が応援に駆けつけ、京品ホテルと飲食店の存続における署名運動の勧誘を手伝った。

 同組合副執行委員長の林孝雄さんによると、23日から署名運動をはじめ、これまで約5000人の署名を集めたという。「自分たちの働く場所を守ろうとする京品ホテルらの従業員を応援し、収益のことしか考えない“ハゲタカファンド”と戦っていきます」と息巻いた。

 足を止めて署名に協力する人も後を絶たなかった。会社帰りのOL、河田貞恵さんは「署名の力で(ホテルを)存続させることが可能かどうかはわかりませんが、力になることができればと、署名しました」と話した。会社員の箭内弘さんは「経営者のやり方は論外だ」と憤りをあらわにし、京品ホテルらの関係者を激励していた。

 これまで京品ホテル内のレストラン、すし屋、中華料理屋などがすでに閉店しているが、京品ホテルのほか、現在も同ホテル内で自主営業を続けるのは「酒蔵いの字」、「とんかつ七兵衛」、「日本料理さが野」の3店舗。どの店舗も盛況で席を待つ客が出るほどだ。居酒屋「酒蔵 いの字」の金本正道料理長は「今日も一人のお客さまから『頑張ってください』という声をいただき、店内中に拍手が起こりました」と感激を隠さない。インタビューの模様は動画PJ PodTVで。

 経営者側からは31日までに退去するよう求めているというが、京品ホテルをはじめ、3店舗は明日からも自主営業を続けていくという。京品ホテルでは、フロントにガードマンを置き、この騒動のなかでも宿泊客を大切にする“もてなしの心”で接客しているようだ。

 一部報道によると、従業員ら46人は同日、経営会社だった京品実業(同所)などに従業員としての地位確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。同ホテルを経営する京品実業の債務はリーマンの債権買取子会社サンライズファイナンスにある。サンライズはリーマン破たんで今年9月16日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、10月20日に経営者が廃業を宣言した。同ホテル従業員はサンライズ側とも交渉を求めたが、応じる姿勢は示さなかったという。

 JR品川駅高輪口にある「京品ホテル」は1871(明治4)年に旅館として開業。現在の建物は1930(昭和5)の建築で、4階建て総客室数52室。バブル期の多角経営に伴う債務が増大したうえ、耐震基準が満たさないなどの問題を抱えていた。ただ、訴えを起こした従業員側は、同ホテルは2007年度に約1億円の営業利益があり、経営状況は堅調と指摘している。【了】

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PJ 記者