PJ: 北島 要子
現代の名工による単独個展が開催=秋田市・14日まで
2009年09月12日 07:00 JST
会場内の展示の様子(写真上段左)。20年ほど前に制作したという布と紙と漆を重ねて厚みを出した乾漆花器『朝明け』(写真上段中央)や、完成まで3ヶ月かかったという、トチの木を用いて作られた五段丸重箱『螺鈿と金銀の構成』(写真上段右)。他にも、技法の練習をしたときの手板(写真下段左)や美しい木目がひときわ目立つ『木美』(写真下段右)など、氏の50年間の軌跡を想像させる作品が並ぶ。(撮影:北島要子、10日) 
【PJニュース 2009年9月12日】今月10日〜14日まで、秋田市のアトリオン(秋田市中通2-3-8)2F展示ホールで『漆芸50年の歩み〜齋藤國男漆芸展』が開催されている。
平成20年に現代の名工として選ばれた氏が、秋田市内で単独個展を開催するのは今回が初めてのこと。会場となった展示ホールフロアには、50年間の集大成とも言うべきさまざまな漆芸作品80点余りが展示されている。
「秋田市での個展は初となるので、ぜひ多くの人に漆芸というものを見ていただければうれしい」と展示された作品は、修行時代に技法の練習のために作ったという手板や、漆芸といわれて一般的に思い浮かべる文庫や重箱・盆・茶道具、50年という時間の中に於(お)いて氏がその時々のすべてを注いで制作したオブジェや巨大な器など、「漆芸でここまで表現出来るのか」と既存イメージを払しょくしてくれる作品ばかりだ。
中には数ヶ月〜半年かかって制作したという作品も多く、ひときわ目を引くケヤキの木目を生かして作られた巨大な器『木美』などは、大きさもさることながらその優美さに目を奪われる。特に派手なものではないのだが、丁寧に塗られた漆と木目の美しさ、そしてところどころにポイント的に、しかも本来の美しさを壊すことの無いように施された塗り。漆芸の知識が浅い筆者でも素晴らしいと感じるほどだ。
展示されている作品について当時の苦労話などを交えつつ「50年もやっていればたくさんあるもんだなぁ」と感慨深げに会場を見渡す氏の姿には、まだまだこれからも幅広く表現を続けて行きたいという意気込みが滲(にじ)んでいるように感じられた。【了】
■漆芸50年の歩み〜齋藤國男漆芸展
・期 間:2009年9月10日(木)〜14日(月)
・時 間:10:00〜17:00(最終日は16:00まで)
・場 所:アトリオン(秋田市中通2-3-8)2F展示ホール
・入場料:無料
■関連情報
秋田県工芸家協会
PJarchive+α
PJニュースは一般市民のパブリック・ジャーナリスト(PJ:市民記者)を募り、市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアです。身近な話題から政治論議までニュースやオピニオンを幅広く提供しています。
PJ募集中!皆さんもPJに登録して身の丈にあったニュースや多くの人に伝えたいオピニオンをパブリックに伝えてみませんか。
FXトレーディングシステムズはパブリック・ジャーナリズムの発展とPJ(市民記者)の活動を応援します。
■関連記事
作家の競演『アトリオン展』、盛況のうちに終わる=秋田市
秋田県工芸家協会による「アトリオン展」開催=秋田市
工芸とデザインの合同展で、新たな方向性を探る=秋田市
あたたかな交流がうまれる『漆・七宝・陶・染織 四人展』が開催=秋田市
初の企画展は漆芸と染色のコラボレート=秋田市・第47回秋田県工芸家協会展

