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PJ: 池野 徹

「金賢姫」美しきサイボーグ。
2010年07月26日 08:33 JST


"Human or Cyborg" (制作:池野 徹 july 25.2010) 

【PJニュース 2010年7月26日】人の運命は誰が決めたものだろうか。普通の人の考える常識を外れた遥かなる神が決めるのだろうか。それとも、自らの意思が生き永らえると共にローリングしてどんどんあらぬ方向へ拡大して行くのか。その最大限を生きる道に乗っかってしまった一つの人生がある。どんな人でも、その生きてる証しとしての人生を持っているのだが、常人を越えた人生を生きている人間は、ナマの血の通った人間なのか、注入された血の通ったサイボーグなのかもしかすると誰にも分からない。金賢姫をどうポジショニングしているのか、日本の人たちは。

ひとつ言えるのは、過去の人間の歴史に登場して来たサイボーグは存在していた。それも、美しいというウエアポンを持った女性スパイである。マタ・ハリ、川島芳子、最近ではアンナ・チャップマン等々、国をまたいで情報機関の切り札として、数奇な運命と生涯を経て、歴史上にも記されているある種の女傑達である。

金賢姫は、1962年に北朝鮮の外交官と教師の間に生まれた娘である。人民学校の小中学校時代に社会主義の映画にも出演している。1978年平壌の外国語大学を卒業して1982年朝鮮労働党入党、1983年から招待所にて工作員スパイの訓練を受ける。1984年には、日本人の偽造旅券で世界各国を渡り歩いている。1987年までに中国人教育を受けマカオ永住権をとる。1987大韓国航空機爆破事件を起こす。バーレーンで逮捕されるも自殺を阻止され、猿ぐつわの美人スパイが飛行機から降りる報道が世界へ流れる。1989年韓国で死刑判決確定。背後に北朝鮮の政治的圧力あり1990年大統領特赦、収容中にクリスチャンになる。韓国政府の監視の中、1997年韓国人と意図的結婚。男の子がいる。日本人拉致被害者との接点は、田口八重子さんに日本語を教わっていた事から、当時の拉致被害者事情を知っていたと思われている。

7月20日、日本と韓国の合意のもと金賢姫が元死刑囚として厳戒態勢の中来日。4日間の滞在は、軽井沢の鳩山前総理別荘で、拉致被害者の田口八重子さんの長男飯塚耕一郎さんとの親子に近い思い入れ会見。横田めぐみさんの両親の横田滋・早紀江さんへの激励。「必ず生きてますよ」との励ましを受け,些細な当時の思い出にも感涙した拉致被害者の姿があった。そこには、金賢姫の変わらぬ美しさと、真摯な態度があったと拉致被害者は述べている。金賢姫の姿が直接公開はされなかったが、48歳にもなったこの女性は、自分の意志と時の流れの中で、今自分が行っている事は、真実からの自分なのか、仕組まれた中の自分なのか、もっと自分を昇華した天の声の自分なのか、どれであるかは、全く分からない。

しかし、いまだに解決を見ない日本国の国民が拉致されたと言う事件は、何十年を経ても解決されないできている。金賢姫も人間だったのか、サイボーグだったのか、一つの政治的道具だったのか、生きている事すら拉致被害者にとっても、金賢姫にとっても不可思議な世に生きてるとしか言いようがない。

「寒い国の美人のスパイ物語」と興味がそそられるのは、不埒な事なのだろうか。

【了】

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