SakuraFinancialNews

PJ: 池野 徹

マイケル・ジャクソンは生きていた。映画『THIS IS IT』ジャパンプレミア&イベント。
2009年10月29日 07:27 JST


"This Is Michael" (制作/撮影:池野 徹) 

【PJニュース 2009年10月29日】台風一過のまばゆく晴れた10月28日昼下がり、丸の内ピカデリー劇場で午後1時から、マスコミ試写会、マイケル・ジャクソンの最後の映像・映画『This Is It』が、世界公開に先駆け行われた。そこには、生き生きと動くマイケルがいた。マイケルは生きていた。"This Is Michael"だった。

オープニングタイトルの後に、マイケルと一緒に演じた、アーティスト、スタッフのインタビューが入る。皆、マイケルと出会い、マイケルとともにパフォーマンス出来る喜びを、ロンドン公演に向けての決意とともに語る。その顔には、マイケルの創造的才能に驚き、そこに参画するためにすべてをささげた決意を、自分にとっての"This Is It"と語る。

その後に続く数々のヒット曲を新しいアレンジで仕上げて行くリハーサルのすごさを見せつける。しかし、リハーサルと言いながらよく記録された、まさに生々しいダンス&ミュージックだ。よくミュージッシャンのリハーサルを見ると、生の本質的なパフォーマーの真実の姿が分かると言うが、まさにそこには生のマイケルが存在していた。世界に向けて出発するマイケルのなみなみならぬ決意が溢(あふ)れた映像である事が分かる。

マイケルの歌う1曲1曲を聴いて行くうちに、自然と涙が頬(ほお)を濡(ぬ)らし始めてしまったのである。それは、そのパフォーマンスの凄(すご)ければ凄いほど、もう二度と見る事が、逢(あ)う事ができないマイケルと分かってしまうからなのだ。しかしこの映画は、生きてるマイケルのみを現在形でしっかりとらえており、死んだ事はいっさい語ってない。過去を振り返ってないのだ。現在進行形のマイケルを生々しく見せているのだ。

急ぎ過ぎるリズムと歌をもっと緩やかにのばす示唆をするマイケル。最後の余韻を感じる様にと優しくしゃべるマイケル。音楽への理解力の高さにスタッフ、アーティストは驚きながら、リスペクトして行く強烈なリズムとサウンド。

映像中の「Billie Jean」は、マイケルが1人でリハーサルする。これは圧巻である。マイケルの激しく振り動かす指先から、何かが稲妻のごとく身体に入っていく。手首が動き、肘(ひじ)が動き、腕から肩に生き物がはい上がって行くその様は、リズムのトップから次のリズムのトップに行くのに、普通ならワンアクションで行くが、マイケルは3つ位のアクションが入る。ここが普通でないのだ。突如つま先から挙がった足は、止まった瞬間、そして地に着いたら、絶えず小さいムーンウオークしている。チンアップの動作からスッパリと切るキレの良さは、まさに、マイケル流ダンシングパフォーマンスだ。見ているスタッフの歓声が映し出される。そこには、希有の天才エンタテイナー、マイケルがいる。

アーティスト、スタッフが一体感を持ち、マイケルのプラネットアース環境保護のテーマへ自然に向かうその真実性が、見るものを、参加する皆を「ロックンロール教祖」の世界へと導いて行く様な世界だ。しかし、ステージのためのイメージ映像が撮影されており、この映画のためにエディティングされたのだろう、インパクトのある映像になっており、そのサウンドとともに見るものを圧倒する。これは、直ぐ明日にでもロンドン公演の本番に行ける映像だ。

しかし、最後に字幕にマイケルの子供たちに捧げる映画であるとテロップされた印字を見ると、マイケルがもうこの世に存在しない事を悟らされる。つまり、見せられた映像は生きている映像であり、見るものがマイケルの死を確認する事で慟哭される映像になってる。

"This Is It"のショックも覚めやらぬうちに、六本木ヒルズアリーナへプレミアレッドカーペットイベントへ向かう。"This Is It"のマイケルのポスターに囲まれたレッドカーペット会場にライトが入り、MCの紹介でスターが登場した。クリスタル・ケイ、AI、石黒賢、伊藤由奈、加藤ミリヤ、黒木メイサ、CHEMISTRY、清水翔太、ZEEBRA、JUJU、西野カナ、HOME MADE家族、松下奈緒、デイブ・スペクター、曙、おすぎ、そして、"We Are The World"でおなじみのLionel Richieが現れた。

マイケルは10歳から知っている、優しく、ジョークを言うキュートなヤツだったと言っていた。ゲストスターもこの後、"This Is It"を見たら強烈なショックを受けるだろう。ロスアンゼルスでのプレミアショー、そして全世界で10月28日夜7時に映画は2週間限定で一斉公開となったのである。

1998年にホテルオークラで逢ったマイケル・ジャクソンとのシェークハンドの触感が蘇(よみがえ)る夜だった。貴重な写真だけが手元に残った。それにしても偉大なエンタテイナーを失ったのは信じたくない。

"This Is It"

【了】

■関連情報
http://blog.livedoor.jp/stone999/

PJニュースは一般市民からパブリック・ジャーナリスト(PJ:市民記者)を募り、市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアです。身近な話題から政治論議までニュースやオピニオンを幅広く提供しています。

PJ募集中!みなさんもPJに登録して身の丈にあったニュースや多くの人に伝えたいオピニオンをパブリックに伝えてみませんか。



関連記事:
タグ:
pagetop

PJ 記者