PJ: 池野 徹
「チェンジ」も「未知との遭遇」もクリエイティブの事だ。
2009年09月25日 04:54 JST
"Creative First" (制作/撮影:池野徹、9月24日) 
【PJニュース 2009年9月25日】それが例え、許されざる事、戦争と言う公の人殺し合戦を経験した日本人は、その敗戦を機に、日本人たちが反旗を翻して勝ち取った戦争ではなく、勝利国に降伏して日本人は目が覚めたのだ。日本人自身による自浄作用ではなかった。しかし、目を覚まされた日本人は、本来の忍耐強さに、前向きに勤勉精神を発揮して、戦後日本を立ち直らせたのは、日本人自身によるものである事も間違いの無い事実である。
「民主主義」と言う錦の御旗を立ててここまで来たのである。その政権を担っていたのが、現在の自由民主党であった。世界の冷戦対決の中、米国に歩調を合わせながら、日本を経済大国まで持って来たのである。反体制の日本社会党と対峙(たいじ)していた頃には、それなりの緊張感があったが、それ以降、保守政党が台頭して、政治体制に、官僚優位の体制に飲み込まれ、政治の主体性を奪われ堕落した結果が、ついに、同じ保守系、民主党に取って変わられたのである。
世界の経済不況の波に巻き込まれ、まさに好タイミングでの政権移譲になったのであるが、それとともに、日本人の国民性、考え方、常識性、文化性も、毅然(きぜん)としたクオリティのあったものが、堕落をして行った様に思えるのだ。あの戦後の立ち上がりに見せた、バイタリティーは失われ、すべてが、常識的、当たり前、まさに保守的な日本人になりかけているのだ。
しかし、ついに、無責任自民党に愛想を尽かした国民は、政権交代を選んだのだ。民主党は鳩山首相のもとに、考え方マニフェストを実行すべくスタートした。しかし早くも、ダム建設の問題、高速道路の問題、排出ガス規制の問題と疑問が唱(とな)えられ始めている。出だしから厳しい状況に立たされている。しかし、官僚体制打破を打ち出したからには、リスクはつきものだろうが、恐れる事無く、正しい事はつき通して欲しいと思う。体制が変わっても、批判体制のメディアは変わるものでなく、国民の不満部分を拡大して煽情(せんじょう)して来るだろう。しかし、民主党は己の考え方を大事の前の小事として進んでもらいたい。
私は広告の世界にいたが、マーケティングが大事とされ、今の民衆は何を欲しているのかの分析が常識になり、そこに民衆に甘くなり、その事に対する鮮烈な考え方を放棄してる時代に見える。現在は、それに頼りすぎて来ている時代だ。したがって現在、テレビ広告をはじめ、そこにクリエイティビティ(創造性)の勝(すぐ)れたキレのある、ユニークな作品が堕落して、分かりやすい、モノによるダイレクト広告のいかに多い事か、当たり前にやる事が正しいという、ずれたマーケティングが横行しているのは、自民党の持っていた体質と比例するものがある。
優れた広告に「居心地がいい」なんてものはない。もしある広告が魅力的であるとすれば、その広告はおそらくちょっと風変わりなものだろうし、インパクトに満ちたものであれば、それは、びっくりするものであるに違いない。またもし、ユニークなものであれば、それはある意味で危険なものだと言えるのだ。端的に言えば、「偉大な広告」に「不安はつきもの」なのだ。、もしある広告を見て、その広告に何の不安を感じないとしたら、それは、広告として価値がない。そう思うと述べていた、米国のある広告代理店の女社長でクリエイティブディレクターだったメアリー・ムーアは言っている。
このメアリー・ムーアに勇気を与えられ、刺激的な広告をクリエイティブしたものだ。オバマ大統領は「チェンジ」と言う言葉で大統領を託された。鳩山首相は「友愛」と「未知との遭遇」と言った。チェンジも未知との遭遇も、クリエイティブの事だと思う。政治世界の、保守的な、規制的な考え方をクリエイティブでチェンジして新しい未知なるものを生み出して行かなければならないのだ。ひと言、言っておくが、間違った自分勝手な広告、間違った強権政治を言っているのではない。新しい日本への目覚まし時計のベルをガンガン鳴らして欲しい。
「Nothing Ventured,Nothing Gained」-Richard Branson
【了】
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