PJ: 池野 徹
地方の死活問題。バス路線。
2009年09月18日 06:28 JST
"Come on flog" (撮影:池野 徹 6月2日)) 
【PJニュース 2009年9月18日】小泉・自民党の負債として置き去りにされた地方行政が問題になり、地方の首長からの攻勢もあり勝利した民主党のマニフェストにも地方施策があげられている。ダム建設とか高速道路とか大きな施策が問題視されてるが、もっと地方の生活に密着した住民情報がメディア的には希薄な感じがする。実際に生活に不便・困窮している実情をもっと、生活者レベルから持ち上げるべきだろう。民主党政権になったからと言って、地方の末端まで眼が届くかどうか、これからの問題だが。
都会から引っ越して来たから、田舎に住むとその違いが手に取る様にわかる。都会の便利さは卒業して、田舎の自然暮らしへ、多少の不便は覚悟して来ているのは当然である。だが、人が生活して行く上で、都会と田舎の格差があまりにもあり、それが当たり前のごとく扱われてる田舎、地方の行政には一言、小さいながらも具現を呈すべきと思われる。
JR外房線、大網駅から小湊バスが出ているが、サンライズ九十九里、白子海岸、白里海岸、茂原駅行きと何本かあるバス路線で、弥畿野行きがある。大網駅始発10:58、終発17:10その間計1日6本。そして土曜・日曜は走ってない。終点、弥畿野から、大網行きは、始発6:33、終発17:35、この間計、7本のみで、土曜日曜は走ってない。つい最近まで土曜運行があったが消滅された。
まさに末端の路線であるが、乗客は老人ばかり。しかも、足腰不自由の人たちが多い。朝夕の時間には、通勤らしき人がいる。つまり、この老人たちは生活の移動手段がバスでしか無いのだ。もうクルマを運転ができない、運んでくれる子供とかサポートする人がいない。乗客の農家の人らしき人に聞いてみた。「出掛けるのもこのバスしか無い。病気で医者に通わなければならないけど、思った時間に行けない」「だんだん減らされて、無くなったらどうすっぺ」と嘆いていた。この人たちにとっては死活問題なのだ。
この路線は、山武郡大網白里町と茂原市粟生野にまたがる路線であるせいか、町と市のはざまでリスクを負っているようだ。大網白里町と茂原市の生活課に聞いてみた。この路線を扱う小湊バスからの報告を正確に把握していなかった。市民バスもあるが、この路線が存続しなくなるのは、今の時点ではあり得ないとの話が聞けたぐらいだった。小湊バスに聞くと、乗客の減少、市や町との契約補償問題と含みを残す意見だった。
豊かな米畑が広がり空気も良いし、九十九里浜も少しは注目されて来ているが、千葉県の地理的な中心部はまさに田舎で、老人が多い過疎地である。警察署、消防署、病院等を含めて、生活からは疎遠になっている地方だ。一方で、ゴルフ場はあり、クルマは家族でも1人一台は所有している地域でもある。家屋があるのに舗装されてないガタガタ道、交通信号標識の不備、ゴミ処理も遠方へクルマ無しでは捨てられない。東京の近郊県千葉でさえ、ちょっと中に入ると田舎の過疎地となっている。都会から来たものの見聞きだからとバイアスをかけたしても、ひどいもんだ。
美しい自然の背景には、現実の生活の裏返しがある。「あんたがた、この辺でも、不便なと言われてる土地へよく来たもんだ」と農家のオヤジに言われてしまった。「自然を求めてあえて不便な所へ来た」と強がったが、この地で長年暮らす、あきらめにも似た人たちの気持ちを、理解して、気持ちよい暮らしに持って行ってほしい。国民のためにと言ってる民主党政権は、地方の行政にどう人間的対応をしてくれるのだろうか。
「痩せ蛙 負けるな一茶 ここにあり」
【了】
■関連情報
http://blog.livedoor.jp/stone999/
PJニュースは一般市民からパブリック・ジャーナリスト(PJ:市民記者)を募り、市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアです。身近な話題から政治論議までニュースやオピニオンを幅広く提供しています。
PJ募集中!みなさんもPJに登録して身の丈にあったニュースや多くの人に伝えたいオピニオンをパブリックに伝えてみませんか。

