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PJ: 池野 徹

試合状況がわからない実況映像。ローマ水泳世界選手権。
2009年08月01日 08:15 JST


"Can't see swimmer" 制作/撮影(TV):池野 徹) 

【PJニュース 2009年8月1日】選手登場。選手紹介。スタート。ヨコ一線。水中。タテ俯瞰(ふかん)。横引き。ターン。ヨコ一線。選手アップ。ヨコ引き。ターン。水中。ヨコ一線。タテ俯瞰。ヨコ引き。タテ俯瞰。ターン。ヨコ引き。タテ俯瞰。選手アップ。ヨコ一線。世界記録ライン。ヨコ俯瞰。ゴール。選手アップ。これは、放映された水泳競技の映像のカット割り(枚数)状況である。

現在ローマで開かれている水泳の世界選手権が放映されているが、その放映コンテンツが納得いかないのである。200メートル背泳、平泳ぎの例では、1分50秒台から2分20秒台の映像のカット割りであるが、カメラワークは、ヨコフィックス、ヨコ俯瞰、パン。タテ俯瞰。ズームインアウト。水中カット。タテ回り込み。選手アップ。と使い分けている。このパターンはほぼ変わらない。これだけ書くと分からないが、テレビを見ていても競技の状況がはっきり言って分からないいらつきがある。

2分位に、20数カットの映像。イタリアの国際映像に国産映像プラスしてるのか、カメラワークは悪くはないのだが、カットの多いのと編集の見せ方が悪いのだ。それにしても、選手個人の確認映像が見られないのである。勝負がどんな状況なのかが分からないのである。これにアナウンサーの実況中継が入ってやっとゴールした順位が分かる。その後に、切り替えて、ゲスト(松岡修造)のコメントが入るが、テレビ映像を見ていての臨場感の欠如のためか、虚(むな)しく聞こえるのだ。

現地で生で見ているのとは大違いだが、選手の競り合いが分かる映像中継はもっと他にあるはずだ。真俯瞰に近い位置で、じっくり選手の競泳を一定位置で見る。その決定瞬間にパン、ズームイン、とか、カット数が多すぎるので(変化を見せたいのだろうが)勝負が見える見せ方に編集してほしい。水中カットは全く捨てカットだ。一人の選手を追ったアート映像でも創(つく)るならば良い訳だが、水泳競技に、日本人の選手にポイントを合わせ、ゴール寸前の競技の勝負の切迫感を見せる事はもっとできるはずだ。

簡単に言うと「映像のカットばらまき」だ。本当に見たい勝敗の瞬時のカットが無い。これは、何もスポーツ世界の事ではないが、「マニュフェストばらまき」と同じで、肝心の事が抜け落ちているのではないかという疑問と合致する。今時日本は、言葉巧みの口の達者なヤツが大衆を惹(ひ)き付けてしまう。肝心の事は、後になって気がついたりしている。その時さえ良い事、分かりやすい事。媚(こ)びること、数多い事に騙(だま)されて、肝心の事が見えない事にしてしまう傾向が顕著である。

「まあ、スポーツは肉体と感性の抑揚の瞬間を、直接見られる楽しいエンターテインそのものである。」

【了】

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