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PJ: 池野 徹

「バーチャル・マネキン」や「電子POP」や「紙ペン」も登場。プレミアム・インセンティブショー'09
2009年03月29日 07:17 JST


"Virtual Mannequin"(撮影:池野徹) 

世の中大不況と言われ、その事実も確認できる反面、本当に不況なのかと思える状況もたくさんある。先日、ウイークデーの銀座へ行った。しかし、ブランド店は堂々とオープンして、お客もそこそこ入っているし、何よりも、銀座の歩道を歩いている人の多い事か。着ているものも、そのセンスは別にして、そこそこのウェアをまとっている。本当にモノの無い時代を経験した者から見ると、商品はあるし、買う人もいる。それは、押し寄せている本当の不況の波はあるに違いないが、切迫した感じは受けないのである。夜、新宿の歌舞伎町に行ったが、店のギラギラと、ひとのムンムンはいつもと変わらない。

 メディア的には、大会社の首切りによる解雇、新人の就職内定取り消しだの、深刻な事態が毎日報じられて、企業は、工場閉鎖とか、傘下のスポーツから手を引き始めたり、見せかけ的には、つい昨年までは業績を上げていたのに、途端に赤字に転落する。このマジックは、またすぐに好転すれば黒字になる。トップと雇われの格差社会だのと、資本主義がむき出しにされている。そのやり切れなさの反感が、野球のWBCの異常な盛り上がりになった気配も感じられるのではないだろうか。

 企業が不況になると広告費を削るのは、毎度の事である。メディアへの掲載料を落として節約する。そんな時によく使われる手法に、SP=セールスプロモーション、販売促進がある。メディアを使うより、マーチャンダイジングにもとづいて、店頭レベルで販売を強化するのだ。セールスキャンペーンである。WBCにかけて優勝記念セールなどである。つまり、お得な事を表すのにオマケのモノをプラスする。それを、プレミアムとか、インセンティブとか、ギフトとかでサービスして、消費者の関心を引き、販売促進にするのである。

 そのための展示会「第39回プレミアム・インセンティブショー春2009」が、東京・台場の東京ビッグサイトで3月25日から27日まで行われた。日本では最大規模で、販促マーケットの国際見本市である。出展社もアイテムもあらゆるものが展示されていたが、全体的にはデジタルの特性を生かしたもの、エコロジー資源を取り入れたものが多かったように見えた。その中で目新しいものを見つけた。

 大型のオフセットプリントでは得意としていた、キングプリンティングのデジタルPOPで、「しゃべる人型ビジョン広告」が人目を引いていた。等身大のマネキンの人型をアクリル板に切り抜き、それにフィルムを貼りそのマネキンのバックからプロジェクターでそのマネキンのリアルな映像を流す。表情も、動きも、しゃべりも、音声も表現できる、要するに、本物の人間みたいに見えることで、アテンションを得るのである。先日、JR大阪駅に新製品のための広告に、3人の「魔裟斗」が出現して話題になったが、このシステムを使ったものであった。ほかに、「デジタル・ウインドウ・サイネージ」として、ショーウインドウのガラス面に映像を動画などで表現できる、スチルのウインドウでなくアクティブなウインドウが出現させることができる。

 デジタルPOPとして、コンピューターサプライとしては定評のある新進商会の「Flower POP」というフォトフレームのモニターを使ってショーウインドウのPOPとして、店員に変わってセールスのアシスタントになれる、ダイレクトに商品をアピールできるSPモニターがあった。ちょっとオシャレで手ごろに使える、これからはSDカード、USBメモリ、コンパクトフラッシュなどのメモリを使用できるデジタルスクリーンが主流になるだろう。

 一見なんの変哲も無い、ボールペンがあったが、実は、紙でできてるエコ商品だ。ジャパン・プラスが製造している、再生紙の紙管でできた「紙ペン」だ。紙のソフトさが手になじみ、色も渋いものから鮮やかなものまで思いのママに創れるし、社名やロゴマークも印刷できてノベルティーにも最適である。もはや、ペン類はすべて紙製に変わる可能性がある。使用済みの処理も燃焼率が高く、環境負荷が軽減されるエコ商品である。

 エコバッグとか、ナチュラルのウッド素材とかが多いように思えたが、ノベルティーグッズとしては、昔ながらのものが多くて、もっと斬新なデザインとか、仕掛けのあるプレミアムを考えるべきだという印象が深かった。競合でしのぎを削る浮き沈みの激しい世界だが、デジタルとかエコロジーとかテーマはあるが、アイデアのあるスマートなプレミアムを創ってほしいものである。

「Incentiveな男。 Premiumな女。」

【了】

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