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PJ: 高橋 泉

CO2排出はダメなのに、放射能の廃棄はいいの?=プルサーマルへの懸念
2009年06月02日 14:55 JST


「広瀬隆、藤田祐幸講演会、報道されない原子力の不都合な真実」、2月26日、佐賀県唐津市の市文化体育館にて。(撮影:高橋 泉、2月26日) 

今秋以降に始まろうとしているプルサーマル。プルサーマルは、地球や生命体に甚大な影響を及ぼす「放射性廃棄物」を排出する。これまでの原子力発電による廃棄物に加え、さらに高レベルの放射性廃棄物を増加させる。CO2の排出に関しては、これだけ厳しい規制や市民の「目」が光っているのに、なぜ、放射能については、関心がよせられないのか。

 5月27日、九州、中国、中部の3電力は、プルサーマル発電に向けフランスへ発注した、MOX燃料(プルトニウム・ウラン混合化合物)の輸送が終了し、各発電所に運び込まれたことを報告した。

 プルサーマルとは、「もんじゅ」などの「高速増殖炉」用に開発された核燃料サイクルを、従来の原子力発電の「軽水炉」でも利用できるように計画した、もう一つの核燃料サイクルで、プルトニウム・ウラン混合燃料(MOX燃料)による発電のことをいう。

 プルサーマルが始まると、次のことが懸念される。

1、使用済みMOX燃料の処理の方策は、まだ検討も始まっていない
 使用済みMOX燃料は放射線のレベルが高く、高熱を長期的に出し続ける。処理の方策がないため、長期にわたり発電所が貯蔵することになると懸念されている。

2、高レベル放射性廃棄物がさらに増える
 一般的に、今の原子力発電による使用済みの核燃料を、高レベル放射性廃棄物という。これに加え、この燃料を再処理する日本では、再処理時に取り出される核分裂生成物のガラス固化体も、高レベル放射性廃棄物という。

 地下300メートル以深の地層中に処分する、高レベル放射性廃棄物。地震大国の日本において、地層処分の廃棄物をさらに増やすことは、無謀な計画ではないだろうか。引き継ぐ子どもたちに説明責任が果たせるのだろうか。

 他国の多くは、核燃料の再処理をせず、使用済み核燃料を直接処分するための計画を進めている。日本はなぜ、放射性廃棄物を増加させる方向を選択するのだろうか。放射能の被害は、大人よりも子どものほうが大きい。細胞分裂が活発で成長している子どもほど、染色体などへの影響が心配されている。

 子どもたちと地球を守るために、もっともっとプルサーマルのことを知り、関心を高めて、市民が話し合う場が必要である。【了】

■関連情報
高レベル放射性廃棄物 ・ 経済産業省 資源エネルギー庁 放射性廃棄物等対策室

放射性廃棄物 諸外国の状況 ・ 経済産業省 資源エネルギー庁 放射性廃棄物等対策室

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