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PJ: 葦乃原 光晴

年末年始の炊き出しで約4000食用意、深刻な不況で=東京・下町
2009年12月18日 10:49 JST


野宿を強いられている山谷の日雇い労働者の窮状を救うため、年末年始に約4千食の炊き出し実施を予定している東京都台東区清川にある玉姫公園。プライバシーに配慮して入り口付近を写真撮影したが、ふとんが干してあった。この日もブルーシートの小屋や、野宿していると見られる30人程度の人の姿が見られた。(撮影:葦乃原光晴、12月15日) 

【PJニュース 2009年12月18日】記者は8月に、山谷の炊き出しにカンパを!=東京・下町という記事を書いた。その記事の中で、台東区と荒川区にまたがる山谷と呼ばれている地域で、建設現場で働いてきた日雇い労働者の人々の仕事が減って、簡易宿泊所に泊まることもできずに野宿を強いられていることを伝えた。そして、今年のお盆休みには炊き出しに頼る人々が増えていて、その数は今後もさらに増える見込みだと伝えた。

11月下旬に、記者宛てに一通のメールが届いた。8月に炊き出しのカンパのお願いをしていた東京・山谷日雇労働組合の小泉文孝書記長からだった。8月の悪い予感は当たったようで、建設業などの仕事がなくなる年末年始に玉姫公園(台東区清川2-13-18) で、約4000食の炊き出しをするという。

新聞やテレビでも報道されているように、国内の景気回復は鈍い。雇用情勢は一向に改善する気配が無い。現状では建設現場の日雇いの仕事は激減していると思われるが、現状がどれほど厳しいのか小泉書記長と面談してお話を伺った。

-仕事は、どれだけ減っているのですか?
「日建連(社団法人 日本建設業団体連合会)の受注額は前年比3割減です。日雇いの仕事は景気の影響を大きく受けて激減しています。また、山谷の労働者は高齢化が進み、仕事に就きにくい要因になっています」

-生活保護は受けられないのですか?
「生活保護を受ける人もいますが、福祉の世話になりたくないという気持ちが強い人もいます。この結果、簡易宿泊所に泊まることもできずに野宿を強いられる人が増えているのです」

-行政の対策はどうなっているのでしょうか?
「年末年始に宿泊先を確保するのが困難な人のために『なぎさ寮』のような宿泊施設を設けていますが、集団生活でプライバシーが保(たも)てないとか、人との付き合いが苦手だとかの理由で利用しない人もいます。炊き出しは、そういう人たちに食事を提供すると共に、みんなで集まり、元気を出して年末年始を乗り切ろうというのが目的になっています。昨年、派遣切りなどで行き場を失った元派遣社員などのために『年越し派遣村』というのが日比谷公園にできて話題になりましたが、あの派遣村と同様のことをしている場所は全国各地にたくさんあるのです」

-では、年末年始の炊き出しは去年も実施されたのですか?
「前回は、昨年の12月27日の夕食から今年の1月5日の朝食まで炊き出しをしました。炊き出しは合計18回で、約4,300食でした。今回は12月28日から来年の1月4日までで、4000食程度は準備する予定です」

記者にとっては知らない事ばかりだが、前回は18回の炊き出しで、少ないときは約160人、多いときは約300人が炊き出しの恩恵を受けたという。

日雇いの仕事をしている人と聞けば、あまりイメージは良くない。しかし、就業意欲が無い訳ではない。派遣切りに遭った派遣社員と同様に、仕事をしたくても仕事が無くて就けない、あるいは、させてもらえない状況なのだ。支援、カンパに協力する場合の連絡先は以下の通り。

東京・山谷日雇労働組合
電話&FAX : 03-3876-8040
住所 : 東京都台東区東浅草2-1-6
郵便振替 : 00180-2-592246

今回は炊き出しに頼る人が前回より増える見込みだが、まだまだ、炊き出しに必要な米、調味料、越冬に必要な冬物衣料(男性)、寝具、カイロなどが不足しているそうだ。支援やカンパは集まってきているが、さらなる協力をお願いしている。【了】

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