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PJ: 葦乃原 光晴

歩行喫煙防止条例に思う
2009年06月27日 11:14 JST


地下鉄東西線東陽町駅付近に設置された「禁煙重点地区」の路面シート。左側は「ポイ捨て禁止」の路面シート(撮影:葦乃原光晴、6月27日) 

【PJニュース 2009年6月27日】江東区は7月1日(水)から「江東区歩行喫煙等の防止に関する条例」を施行する。

江東区では、すでにたばこのポイ捨ては区内全域で禁止されているが、さらに、歩きたばこ(自転車等で移動中の喫煙も含む)が全面禁止になる。また、駅周辺などを禁煙重点地区に指定し、時間帯によって路上喫煙が禁止になる。

歩きたばこを禁止するのは、たばこの火の位置が子供や車いすの方の顔の位置に当たり非常に危険なこと、やけどや衣服の焼け焦げの危険があること、たばこのポイ捨てにつながりかねないこと等が理由だ。

記者はたばこを吸わないので、この条例施行は大賛成だが、運用面で疑問を持っている。禁煙重点地区の駅周辺や公園を巡回指導員が巡回して、違反者に注意・是正を指導するが、罰則は氏名公表のみである。

たばこの健康被害についてはさまざまな研究結果で明確に出ており、公共交通機関は言うまでもなくオフィスでも受動喫煙が敬遠され、禁煙や分煙はもはや社会の常識である。喫煙者は非喫煙者に配慮しながら喫煙するべきだと記者は考えている。現状でもなお、歩きたばこや、たばこのポイ捨てをする人は、モラルやマナーのかなり低い人と言わざるを得ない。

そういう人たちに巡回指導員が注意しただけで、果たして効果があるかどうか疑問である。また、名前を公表するにしても、その違反者が本名を名乗るかどうか疑問があるし、公表したところで、どれだけの抑制効果があるかも疑問である。

東京23区内で、千代田区や品川区では罰則(過料)を設けている。千代田区では1999年4月に、ゴミのポイ捨てや公共の場での喫煙を努力義務として禁止する、罰則を伴わない、いわゆる“ポイ捨て禁止条例”をスタートさせた。しかし、人々のモラルに訴えかけるやり方ではほとんど目立った効果がなかったそうだ。

歩きたばこは前記のように迷惑で危険な行為だが、喫煙者がその迷惑や危険を正しく認識してないことが多く、千代田区では、人々の道徳心のみに頼ることは限界であると考え、やむを得ず一定のルール(罰則付きの条例)を設けた経緯がある。

ただし、罰則(過料)を設けた結果、「では、罰金(過料)を払えば吸ってもいいんだな」と凄む違反者も居るそうで、運用の難しさがあるのは確かだ。

江東区は喫煙者と非喫煙者の共存を目指し、まずは巡回指導員による違反者への指導で、違反者のマナーやモラルの向上を目指すことにした。警備会社の人が巡回指導員になるそうだが、果たして効果が上がるだろうか。記者は、江東区も千代田区と同様の道を辿る気がしてならない。【了】

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