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PJ: 葦乃原 光晴

「貴殿を解雇いたします。」さあ、どうする? =(4)書類選考の壁
2008年12月28日 08:51 JST


書類選考の結果は不採用の通知ばかり。しかし、済んだことは仕方がないとあきらめて、前に前に進むことを考えるべきだ。(撮影:葦乃原 光晴、12月25日) 

(3)のつづき。わたしは12月6日(土)付けで勤務先をリストラになったが、解雇通知を受けた11月6日(木)から直ちにハローワークで就職活動を始めた。わたしのように、特筆すべき資格や能力を持たない中年男性の転職は容易ではない。ましてや、今は百年に一度と言われる大不況で、大企業から中小零細企業に至るまでこぞって人員削減に走っている。わたしは業種や職種にこだわらず、求人票の中から条件的にわたしでも応募可能な求人票を抽出し、わたしの職務経歴と体力を考慮して、2日に一社程度のペースで履歴書・職務経歴書を書いて送った。しかし、結果は書類選考の段階での不採用通知ばかりだ。

 そのうち、ハローワークに登録された求人票の内容を鵜呑(うの)みにしてはいけないと分かってきた。例えば、「年齢不問」と書いてあっても採用する側は20代から30代の人材を求めているケースが結構ある。今は求人の条件に年齢や性別を入れにくいので、表面上は能力があれば誰でも応募できる形にしているが、採用する側は欲しい人材の年齢や性別を決めており、書類選考でふるいにかけている。

 必要な経験についても同様で、「経験不問」「経験あれば尚可」「経験者優遇」などと書いてある。しかし、企業の採用担当者に「ほんとうに経験が無くても大丈夫ですか?」と電話で尋ねてみると、「経験が無くても応募できますが、経験者の方が応募してくれば、そちらの方が優先されます」と、返事が返ってくる。応募書類を送る前に、ハローワークの担当者に募集内容の本音の部分を確認する、または企業に確認する必要がある。ただし、それでも、不採用を覚悟で応募する場合もある。自分からあきらめては道が開けないからだ。

 書類選考で再三不採用になるといい気持ちがしない。木場のハローワークでは、予約制・担当制で、アドバイザーが個別に職業相談に応じてくれるサービスがあるので申し込んでみた。このサービスの案内には、「3カ月以内に就職を希望される方に対して、親身できめ細かな再就職へのお手伝いをしています」と書かれてあり、具体的には、

・希望職種が決まっていて、できるだけ早く納得のいく再就職を決めたい。
・定期的に職業相談をして、就職活動にメリハリをつけたい。
・窓口で職員と相談しながら求人検索をしたい。
・履歴書・職務経歴書・添え状の書き方のアドバイスを受けたい。

という方にお勧めとなっている。わたしは、今までに応募した履歴書と職務経歴書の控えを持参し、内容をチェックしてもらった。この履歴書・職務経歴書は、3年前に就職活動したときに作成したデータを元に作成していた。

 アドバイザーの方は、履歴書はA4版を使う、退職理由は書かない、本人希望欄に給料は書かないなどの細かな指摘をしてくれた。また、職務経歴書も細かくチェックして、直す個所をたくさん指摘してくれた。3年前に履歴書や職務経歴書を作成したときも、ハローワークの資料を基に作成した。しかし、その書き方は今の就職活動にそぐわないそうだ。特に職務経歴書はいきなり書くのではなく、まず、自分のキャリアシートを作成して、自分のどの部分がアピールできるかを明確にしておく必要があるという。その上で、今までの実績や成果などを細かく記入した職務経歴書の原本を作る。そして、実際に応募する求人の内容に合わせて、職務経歴書の原本を元に、自分を最大限にアピールできる簡潔な職務経歴書を作るのだとアドバイスを受けた。

 この記事の冒頭で、わたし自身のことを「特筆すべき資格や能力を持たない中年男性」と書いたが、自分でこのように思ってしまっては駄目なのだ。資格がなくても優れた能力はある。例えば対人交渉などは目に見えないノウハウが必要だし、社会人としての長い経験が生きてくる仕事はたくさんある。しかし、そういう部分を採用担当者に伝えたくても面接にたどり着かなければ伝えられない。だから、書類選考に残る履歴書・職務経歴書を作ることが大変重要なのだ。わたしは、この部分の認識が間違っていた。

 就職活動は孤独になりやすい。不採用の通知ばかりでは意欲も減退してくる。しかし、相談できる人がいて客観的なアドバイスを受けられれば、ずいぶんやる気が出てくる。このサービスの中には、面接のトレーニングもある。一日でも早く就職できるよう、活用できるサービスは最大限に利用するべきだと感じた。【つづく】

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