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PJ: 安居院 文男

電車は、すいていた。=3日朝思いついて電車でぶらり(下)
2009年05月07日 07:06 JST


市内から八ヶ岳を望む (撮影 安居院 文男 4日 山梨県) 

(中)からのつづき。二食付、一人1万円で、食事もまあまあだ。なんと言っても、自然がいい。渓流の音が豪雨のように聞こえて、かみさんも私も、その夜はなかなか寝付けなかった。翌朝8時ごろに部屋に朝食が配られた。朝食後もう一度遊歩道を歩いて見た。昨日の夕方より、川の水が減ったように思えたが、どうだったのだろう。来た道をバスで降りて、正午ごろに、韮崎に着いた。そこから、そのまま帰るのも残念と言うことで、タクシーで10分ぐらいのところにある、大村美術館に絵を見にゆく。隣にそば屋があるというのも理由の一つ。

 小さな美術館だったが、女流画家の作品がたくさんあり、中でも103歳まで描いていたという片岡球子さんの富士山の絵や、ラグーザ・玉という人のあじさいの絵などが印象に残った。経歴を見ると、大連など日本国外で生まれた画家が結構いる。あまり大きなものがなかったので、見やすかった。大村智という化学者が集めた絵を、韮崎市に寄付したと言うことだ。北里研究所の名誉理事長でもあり、世界的に著名な化学者で、絵画もよくしたという人だ。

 2階には、鈴木信太郎の作品もあるが、展望台になっていて、八ヶ岳と、茅ヶ岳、遠く金峰山など秩父の山々がかすんでいた。「サッカーの中田選手が出た、韮崎高校はあっちですよ」と、係の人らしいおじさんが、かみさんに話していた。おじさんの話によれば、駅前に立っているサッカー少年の銅像は、中田選手が出る前から建っていたのだそうだ。それにしても、タクシーの運転手さんが言っていたが、「韮崎は名物も何もないんです」からかどうか、観光客などもあまりいないようだ。PJたちには、そこが良かったのだが。

 美術館から韮崎までは、30分ぐらいの下り坂を歩いた。途中富士川(釜無川)を渡ったが、広い河川敷には、木がたくさんあり、鳥たちが遊んでいた。町は月曜日、連休、昼間のせいか何となく眠ったようだった。行きと違って、始発ではなく、もし座れないと疲れそうなので、座席指定に乗ったが、午後3時26分発のスーパーあずさは、自由席でも座れたかもしれない。新宿には5時17分についたが、まだ明るかった。

 やはり、1000円高速で車は混んだが、その分電車は空いていたのではないか。その日の朝思いついて、行方も決めず、宿も取らずに出掛けた今回の旅で、静かな自然を味わう目的は達成できた。渋滞に挑戦した人たちの裏を行ったPJ夫婦の費用は、電車代、バス代、タクシー代、宿代、全部あわせて、約5万円だった。2日間の旅行の費用としては、どうだろうか。【了】

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