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PJ: 今藤 泰資

「韓流ブーム」から「韓方ブーム」?2010国際韓方バイオエキスポの主催者、忠清北道・堤川市の市長に単独インタビュー(中)
2009年12月05日 09:05 JST


堤川市内の中央市場周辺には、早朝から露天商が道路を占拠し、雑多な商品を並べる。法規制上はともかく、こうした威勢のいい光景は日本から消滅した。人口わずか15万人弱の地方都市に100人以上の高齢の商人(ほとんどが老女たち)が店構えするのがうらやましい。写真の店では薬草類を販売していた。むき立てのニンニク片が山盛りで邦貨換算200円程度!(11月27日午前9時撮影:今藤泰資) 

【PJニュース 2009年12月5日】(上)からのつづき。オム市長は働き盛りの51歳。地元忠清北道の忠北大学を卒業した秀才、一見して抱擁力も実践力もある方と見受けた。だが多額の費用が要る「自治体主催の国際博」などあまり聞いたことがない。1981年、神戸で開かれたポートピア(PORTOPIA'81)は、期間中1,610万人の入場者があり純益60億円を記録したとされているが、横浜開港150周年を記念した今年の「開国博Y150」の大失敗は記憶に新しい。ましてや人口の少ない韓国の地方都市が主催する国際イベントである。わたしの疑問にオム市長は丁寧に説明を重ねた。

「博覧会開催が主たる目的でない」と市長は断言する。韓国のいわば地場産業である「韓方による健康都市づくり」が基本構想なのだ。実は韓国には「韓方健康都市」を縹渺(ひょうぼう)する20もの自治体が存在するが、堤川市には安全で優れた韓薬剤の生産基盤施設がある。さらに地勢上「海抜275mのソウルの南山(ナムサン)より高い」寒冷高地の石灰岩土壌で育つ薬草は、朝鮮時代から韓国三大薬令市場(ヤンリャン・シジャン)が形成されてきた。西洋・韓方医学に関連した26の製薬会社と政府投資の伝統医学産業センターがあり、世明大学校の韓医学研究所もある。

「清風明月」が市を代表する表現であるとおり、治療や休養等に関連しては大学付属の堤川韓方病院、韓方名医村、エコ・セラピー健康団地等がある。このように「韓方に関わるあらゆる環境が整っているのは堤川市だけなんですよ」。最初の数十分は紋切り型の応答であったオム市長、だんだん顔が紅潮し、話に熱を帯びてくる。「特に堤川産のキバナオギとトウキは全国生産量の80%を占めている」と聞いて、今朝堤川の中央市場(チュンアン・シジャン)付近の光景が思い出された。

市場周辺には韓国名物ともいえる露天商が道路を占拠し、その多くが得体の知れない「木の根」であったり皮をむいたニンニク片であったりした。朝鮮ニンジン程度は確認できたが、大量に盛り上げられた「木の根」こそ堤川名物のキバナオギだったのだ。韓国を代表する栄養食・参鶏湯(サンゲタン)の材料がキバナオギでありトウキであり、カンゾウなのである。

身振り手振りがますます大きくなる市長を冷ますかのように秘書が唐突に現われ、一枚のメモを手渡した。一読したオム市長、思わずニッコリ微笑んでメモを私たちに見せた。もちろんハングル、同行の根本氏がすばやく通訳し「会期が10日延長になった」のだと私に告げた。取材に当たって手渡された印刷物も、市長の背景の大イラストにも会期は2010年9月16日から10月5日までの20日間と明記されている。あまりにも短い国際博の会期も質問の一つであったが、韓国知識経済部からのファックスには本日10日の延長を許可するとあった。【つづく】

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PJ 記者