PJ: 穂高 健一
薬師寺・東寺の解体作業が進む。写真撮影は今のうち=奈良
2011年12月16日 07:39 JST
薬師寺の東塔・国宝の美しい全景写真が撮れるのは、12月26日までである。この機会を逃すと、7年後になる。(撮影:穂高健一、12月14日、奈良市) 
【PJニュース 2011年12月16日】薬師寺は古都奈良の文化財の一つで、世界遺産に登録されている。同寺の東塔は総高34.1メートル(相輪を含む)で、国宝に指定されている。六重の塔にみえるが、1、2、3番目の屋根は裳階(もこし)で、構造的には三重の塔である。創建時から約1300年の風雪に耐え、奈良時代の高い工芸品の美しさを今に伝えている。
東寺の解体修理が行われる。完了は2018(平成30)年の予定。期間中は風雨から守り、解体作業を行いやすくするために、塔全体を素屋根(全体を覆う)工事は11年9月から始まっている。その高さは約42メートルである。
同寺の関係者から話を聞くと、「東塔はすべて檜でできています。1300年間も、よう耐えてくださったと思います。塔のなかに入ると、芯柱は腐朽と虫食いで痛みがひどいのです。肘木などは木口が大きく破損していますし。三層の高欄などは風蝕で破損が甚だしく、落下の恐れがあります」と現状の危うさを教えてくれた。この先100年200年の歴史で見ると、大きな地震がくれば、塔が倒壊する恐れがあるという。
「約1300年の歴史で、何度か改修や補修工事をした跡があります」と木の色合いの違いを説明してくれた。
「今回は塔全体を解体して補修するわけですが、使える木は使い、朽ちた木は新たな木材に取り換えます。全部を解体した後、土台の下の発掘調査も予定されています。1300年前の何が出てくるのか、仏像か、勾玉か、その期待もあります」と語ってくれた。
素屋根工事の責任者によると、「12月27日から、第1回目として約42メートル鉄骨構造の覆いを4メートル南面へレールで動かし、五重塔が被さるように近づいていきます。1か月弱で4メートルずつ、東塔が隠れていきます、来春には全面的に隠れてしまいます」と説明してくれた。
東塔の全景撮影できるチャンスは、同月26日までになる。来春から、2018(平成30)年まで、東塔の外観がまったく見られなくなる。考古建造物の撮影が趣味、専門の方は残すところわずかな時間だが、全景写真の撮影に出向いてみよう。【了】
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記者HP:穂高健一ワールド
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