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PJ: 穂高 健一

女性の山登りは、自然との出会い、人との出会い、そして絆(4)
2010年04月23日 07:08 JST


女性同好会「紫蘭会」(しらんかい)は汗を流し、苦労して山に登った絆を大切にしている。コーラス部を作り、山の歌をうたって楽しむ。(撮影:滝アヤ、) 

【PJニュース 2010年4月23日】(3)からのつづき。小倉さんは山形市生まれ、早稲田大学山岳部の初の女子部リーダーとなった。卒業後は婦人画報社に入った。社会人になってからも、海外の登山遠征や、女性4人のアドベンチャー・ドライブなど、地球を駆けめぐっている。現在は森林インストラクター養成講座『山の安全』などを受け持つ。著作は女性の山登り関連や、共著でニュージーランド、南米横断、東欧、サハラなど出版物も多い。

経験豊富な小倉さんには、「山登りの魅力とはなんですか」と、ストレートに聞いてみた。

「美しい自然のなかに、わが身をおけば、心身とも癒(いや)され、やさしくなれます。さらに花、木々、鳥、小動物など未知との出会いです。それが山登りの喜び、生きる喜びにつながります」と話す。

「山登りだけでなく、ふだんの付き合いも大切です。紫蘭会では、4年前にコーラス部を立ち上げ、山の歌を楽しんでいます。高齢化したいま、大きな山はいけなくなり、山の歌を通じて、先輩と後輩の絆が深まり、女の生き方を語り合える仲間となっています」

それぞれ会員の趣味に合わせた、絵画(水墨、水彩、油彩)、版画、陶芸、押し花、ステンドグラス、写真など、多彩な活動を展開している。

創立35周年記念のイベント会場では、それらの作品が展示されていた。一つひとつ説明も聞けた。山で見たもの、触れ合ったもの、感動したものが創作の素材となっていた。

「これら活動を通して、人間どうしのやさしさに触れ合えます。さらに、仲間の連帯が強まり、山登りのチームワークの良さにもなります」と小倉さんは笑顔で話す。

春山のシーズンだ。山登りはただ山のピークを目指すだけでなくて、記録をとって自分史を作る、絵を描いたり、写真を撮ったり、スケッチしたり、いろいろなことで山を楽しむことだという。

「4000メートル級の海外の山も、よきリーダーに恵まれ、晴天にも恵まれたら、夢ではありません。紫蘭会には最も高齢で、90歳の鈴木千代さんという方がいます。海外の山でも、自分の荷物をしっかり持って歩いてくれます。小倉さんと行くと、地球の果てまで歩けそうだ、といってくれました。山に登りたい気持ち、歩き方、計画の仕方で、高齢者でも山登りができるのです」と小倉さんが語る。

山登りの基本的な知識を身につけ、自立する山登りを積み重ね、仲間から『希望の星』と親しまれているからこそ、チームワークに支えられ、90歳の女性でも山を楽しむことができるのだろう。

「命を大切に、生涯山登りを目指そう」。それが小倉流だという。実に印象的な話だった。【了】

■関連情報
ようこそ小倉董子さんの「人と自然とちょっと冒険」の世界へ

記者HP:穂高健一ワールド

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