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PJ: 穂高 健一

女性の山登りは、自然との出会い、人との出会い、そして絆(2)
2010年04月21日 12:34 JST


小倉董子(のぶこ)さん、田部井淳子さん(女性初のエベレスト登頂)は日本を代表する女性登山家だ。トークショーではごく自然に「山で、死んではいけません」というテーマになった。(撮影:滝アヤ、2月12日、東京・江東区) 

【PJニュース 2010年4月21日】(1)からのつづき。小倉董子さんは、森林インストラクター審査委員、登山者養成講座の講師を務めている。朝日カルチャーセンター「山歩き教室」を母体にした、女性同好会「紫蘭会」を発足させてから、35年間にわたり、多くの女性リーダーを育ててきた。

このたび小倉さんから、初級から中級レベルの「女性のための山登り」について話を聞くことができた。「人の和を大切にすることです」と小倉さんが真っ先にあげた。女性の単独行は危険がつきまとうので、グループによる山登りになる。だから、女性どうしの付き合い方が重要だという。たしかに、人間関係で遭難しては、楽しいはずの山登りも後味が悪くなってしまうだろう。

「女性どうしで明るく、楽しく、安全な山登り」。小倉さんはそれをモットーにして自分にも課しているという。

「山の経験が豊かで、人間的にも信頼できる人がリーダーだと楽しいものです」。会員の一人ひとりを、そうしたリーダーに育てていく。それが小倉さんが最も目指すものだという。

同会に入会してくる女性は、若いころ男性に連れられてアルプスを縦走した経験者から、まったくの初心者まで。20-50代の女性が多いという。はじめての山登りだという会員には、山でバテない秘伝、歩き方の指導からおこなう。

「登りがつらい、という人は心肺機能が弱いというだけでなく、自分の体力がわからないうえ、歩き方、登り方に無理があるからです。一歩一歩を大切にして、コンスタントに、リズミカルに登ることです」と導く。

急坂では歩幅を小さく、無理に直登せず、二、三歩ずつジグザグを切るようにすると、呼吸がとても楽になる。小倉さんはみずから歩く方法をやって見せて、覚えてもらっているという。

「睡眠不足はバテるもとです。山でバテると、目的地に着けず、余裕をなくし、事故のもとになります」。山登りは前日から始まっている、とつけ加えた。「下りは楽だと思われがちですが、捻挫やアキレス腱を痛めたり、ひざを痛めたりすることもあります。また、うっかりミスや疲労による滑落事故が多いのです」と注意を促す。

山登りの体力、気力につながるのが食事だ。山だからこそ、しっかり食べて、食事を楽しむべきだという。

「一日の行動が長いときは、ゆっくり食事がとれません。すぐ食べられ、湿りっ気のある、食べやすい、フルーツケーキ、アンパン、チョコレートなど行動食が基本となります。昼食がゆっくりできる時は、おにぎり、サンドイッチ、インスタント味噌汁やスープなど、カロリーが高く温かい飲みを持参してください」と食べ物にも指導が及ぶ。

山で最も重要なのが水分の補給だ。

「水は命です。水分は充分に取ることです。ただ、1リットルは1キログラムで、水は重い。背負える重量にも限界がありますから、水300mlを工夫して飲む。足りない分は下山後に補給してください。保温水筒(テルモス)にはお湯を入れて持参するとよいでしょう。水はペットボトルが軽くて便利です」

レモンをスライスして持参(蜂蜜を入れる)することをすすめる。塩分補給には、塩昆布や梅干などが必需品です、と小倉さんはつけ加えた。【つづく】

■関連情報
ようこそ小倉董子さんの「人と自然とちょっと冒険」の世界へ

記者HP:穂高健一ワールド

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