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PJ: 穂高 健一

暮らしのアイデア発想法・発明で稼ぐ=東京(下)
2010年04月03日 07:09 JST


大地震でビルの下敷きになった場合、、ケイタイで「レスキュー隊」に救助を求める製品開発の発表。(撮影:穂高健一、3月17日、東京・千代田区) 

【PJニュース 2010年4月3日】(中)からのつづき。市民発明家は、特許を取り金儲けする、という考えでなく、生活が便利になる、という発想が大切のようだ。

「発明品は複数の人が、自由な発想で意見を出し合い、皆でワイワイやっていると生まれてくるものです」

下村正講師は受講生を二つのグループに分けた。ブレーンストーミングに移った。それは常にアイデアを出せる、頭脳のトレーニングである。課題はともに「地震・安全対策の商品開発」だった。

Aグループは、大地震でビルや家屋の下敷きになった場合を想定する。携帯電話の機能を使い、「レスキュー隊にいかに、存在場所を知らせられるか、救助を求められるか、脱出できるか」という命題を出し、ハードとソフトの両面で考える。

受講生はまず各人のアイデアをカードに書き込む。それを集めたうえで、全員が意見を交わす。そこから生まれたものは、ケイタイの画面に「災害メニュー」を組み込むことだった。

生き埋めになった人が、そのモードから入れば、アンテナの光が点滅し、「ここにいるぞ」と光で知らせることができる。さらに、大きな音を出す。救助犬が臭いでかぎつけられるように、ケイタイのバイブレーション機能をもちいて物体を擦り、強い臭いを出す。いろいろな角度からが討議が進む。

Bグループは、多機能の「避難ベスト」を考える。ポケットには財布、ラジオ、水筒、ペンライト、笛、軽量靴などがコンパクトに納まる。テーマは手軽で軽量なものだった。

持ち時間がくると、二つのグループは模造紙に発明品の構造を描く。そのうえで、代表者が壇上で発表する。説明が終わると、受講生からのきびしい突っ込み質問に答えていた。参加者からの意見が膨らみ、頭の中の閃きが広がり、次から次にアイデアが出ていた。

NPO法人シニア大樂主催「シニアのための発明・発見サロン」の講座では、各人が発明品を持ち寄り、頭脳トレーニングを通して、アイデアの出し方と、発想法を学ぶことができる。

下村さんは「アイデア品の売り込み必勝法」について語る。

個人が斬新なアイデアから、発明品を作っても、すぐに金になるものではないという。まず採用してもらえる企業を探す必要がある。受け入れを示した企業は、アイデア品の試作を求めてくる。さらに実用化に向けた、微調整と改良が要求される。

企業は他方で、マーケット調査で価格を決め、販売促進計画と、生産量を決めていく。そのうえで、市場で、発明品が販売される、というように数多くのステップが必要だ。

「思いつきのレベルの提案で、企業側に持ち込んでもダメ。試作品をいきなり送りつけても無駄です」

下村講師は受講生たちのアイデア品を売り込む裏技、特許のとり方までも指導する。

市民発明家のキーワードについて、下村講師に聞いてみた。すでにある商品を「もう少し安全に」「もう少し可愛く」「もう少し楽に」「もう少し愉しく」という点です、と語ってくれた。

藤井事務局長は、「アイデアの出し方、特許の出し方、売り込み方、アイデアを出して刺激を受ける場所です。その積み重ね場所です。何気なく使っている物でも、意識して不便さをさがそう。そこから、億万長者が生まれるかもしれないのです」
受講生でもある、藤井事務局長が語った期待が印象的なことばだった。【了】

■関連情報
NPO法人シニア大樂

記者HP:穂高健一ワールド

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