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PJ: 穂高 健一

浅草を楽しむ。正月の昼下がりはジャズ・ライブで
2010年01月04日 14:20 JST


ジャズマンたちには、音楽活動の場が狭まっている。それでも情熱を注ぎ込むのは、ジャズを愛する聴き手に支えられているからだ。(撮影:穂高健一、1月3日、東京・浅草) 

【PJニュース 2010年1月4日】ジャズ発祥の地はUSA南部のニューオリンズだ。かつて貧困層の人たちが楽器を持ち寄って路上で演奏していた。それが世界中に広がった。日本でも、心にひびく音楽として、ジャズブームが起きた。

そのピークを過ぎてから久しい。いまや、ライブハウスが減少していく。ジャズマンたちは音楽活動だけで生活するには苦しい時代だ。それでも、ジャズを演奏する人、聴く人、多くの人に愛されている。

廃業つづきの厳しい環境のなかにあって、東京一の活気(黒字経営)のジャズ・ライブハウスが東京・浅草にある、と聞いた。毎日メニューが変わり、客を呼べる実力派のジャズバンドが生演奏をしているという。営業時間は夕方6時から11時30分だ。

1月3日、浅草すしや通りの『HUB』に出かけてみた。元旦から3日間にかぎって、子ども連れでも楽しめる、恒例の昼の開催だった。2010年お正月「マチネ(昼下がり)ジャズライブ」で、協賛は浅草おかみさん会。

HUBの店内に一歩入ると、アメリカ映画でみた、ニューオリンズのバーの雰囲気そっくり。ステージと客席が近いだけに、ジャズマンと観客が一体感をもちながら楽しんでいる。

客席を見わたせば、戦後のジャズブーム時代に青春を過ごした世代が多い。多くは「バーボン」ウィスキーの水割りを飲む。ウェイトレスも蝶ネクタイだ。

HUBで、19年間出演してきたデキシー仲間『ハブデキシーランダース』による演奏だった。3日間のリーダーは持ち回りで、同日は小林淑朗さん。楽しい司会は下間哲さんで、リクエストのメモが入ると、バンド仲間に伝える。すぐに呼吸が合って、軽快なリズムで演奏する。

ふたりのクラリネット奏者はともに日本一です。そう教えてくれたのが、ドラムの春川ひろしさんだ。ピアノは女性で、清水納代さんは弾きながら美声を聴かせる。

HUBは、日本とは違った雰囲気につつまれていた。観客から突如として、白髪で和服姿の女性がフロアに出てきた。ジャズのリズムで踊る。激しい動きだが、和服の裾や袖が乱れない。大喜びする観客たちも踊りのなかに引き込む。日本人ばなれしている。

彼女はかつてピアニストで、海外演奏活動の一環としてサンフランシスコにも住んでいたという。現地では、和服でジャズを踊る、それを得意としてきたと話してくれた。

「音はうそをつかない」と春川さんは話す。活気に満ちた『HUB』は、本ものの演奏者と、ジャズを愛する観客と、音と心でつながっている。ジャズは永遠の音楽だ。そのことばに異論はなかった。午後の快いひと時を過ごせた心境になれた。【了】

■関連情報
HUB:台東区浅草1-12-2
03-3843-1254

記者HP:穂高健一ワールド

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