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PJ: 穂高 健一

世界に誇る景観、明治神宮外苑「いちょう並木」を語る=中田勝美さん(上)
2009年11月24日 06:25 JST


明治神宮外苑「いちょう並木」は、樹齢100年の大木で、世界に誇る景観だ。特徴、歴史、見どころなど語る、中田勝美さん(撮影:滝アヤ、11月20日、都内) 

【PJニュース 2009年11月24日】秋の銀杏(いちょう)並木道の名所として、東京・明治神宮外苑が最大級である。港区の青山口から、樹齢100年のいちょうが4列に勢ぞろいし、絵画館に向かって続く。大樹は計146本で、いまは黄葉の盛りだ。

同苑・庭園課の責任者・中田勝美さん(54)から、外苑「いちょう並木」の特徴、歴史、見どころなどを聞くことができた。中田さんは、同苑の職歴が30年である。「東京で生まれ育ち、東京で遊び、子どものころから緑と花が好きでした。外苑のいちょう並木に接する仕事にあこがれていました」と、明治神宮外苑の職についた動機を語ってくれた。

入苑後の30年間は、いちょう並木に関して、数かずの取り組みをしてきた。並木に訪れる人に、いちょう情報や知識を提供したいと考え、手作りのA4判チラシ『銀杏並木(いちょうなみき)』を作成した。いちょう並木の一角で無料配布している。

1990(平成2)年には、木製の『ご案内板』を作った。「いちょうは現存する最も古い前世界の植物です」という知識や、「若葉、青葉、黄葉(こうよう)、裸木など、四季の見どころ情報」を提供するものだ。

外苑の噴水池周辺では、「いちよう祭り」が開催されている。主催は明治神宮外苑で、12月13日(日)まで。名産店(毎日)、大道芸(土、日、祝日)、呈茶席(ていちゃせき)などイベントが催されている。この祭りは、13年前に中田さんたちが企画して実施に及んだものだ。

中田さんには、いちょう並木の歴史について聞いてみた。「146本は一本の親木から生まれた、すべて兄妹木です。この世に芽生えたのはちょうど100年前です」と教えてくれた。

1908(明治41)年。折下吉延(おりしも・よしのぶ)博士が新宿御苑で、一本のいちょうの樹から、銀杏(ぎんなん)を採取した。これを種子(しゅし)として、現・明治神宮内苑の苗圃(びょうほ)に撒いた。木々はすくすくと成長し、その数が1600本におよんだ。

外苑の造園にあたり、このいちょうが採用された。1600本の木々はすでに6メートル前後まで成長していた。多数のなかから、候補を選抜したうえで年々、樹形を整えてきた。そのうえで、1923(大正12)年3月に4列で植栽されたものだ。

青山口からは、絵画館(明治天皇の壁画展示で有名)に向かって、やや下り勾配。同館が大きく見える、遠近法で配置されている、と教えてくれた。

「私が入苑したころ、植栽を手がけた大先輩から、苦労談を聞くことができました」と話す。

大正時代の肥料は下肥であり、桶(おけ)で運ばれてきた。一本ずつ、成長の度合いに応じ、柄杓(ひしゃく)で分け与えていた。いちょうの成長には優劣がある。同じような生育にし、見栄えを整えるためには、一本ずつ堆肥(たいひ)の量をちがえた。根気のいる仕事だったと聞かされている。【つづく】

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