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PJ: 穂高 健一

古都・鎌倉の秋ハイキングは、名刹と自然と二重の楽しみ
2009年10月13日 07:00 JST


鎌倉ハイキングはスタート地点にも、到着地点にも、名所や旧跡があり、二重の楽しみ方ができる。(撮影:滝アヤ、10月6日、鎌倉) 

【PJニュース 2009年10月13日】鎌倉といえば、約800年前に建立された名刹(めいさつ)、旧跡が多く、海にも面し、風光明媚(ふうこうめいび)な観光地だ。そんな鎌倉にも、静かに楽しめるハイキングコースがいくつかある。そのうちの一つJR北鎌倉駅からの「大仏・葛原ヶ岡ハイキング」を選んで、出むいてみた。

6日は台風の接近で、断続的に雨が降っていた。雨天だから、観光客が少なく、静かな鎌倉が楽しめるだろうと期待した。

北鎌倉駅はホームでも傘を必要とする、のどかな雰囲気だ。駅前の北条時宗が開基した円覚寺に足を運んだ。門前の広葉樹はやや紅葉がはじまりかけている。拝観料は大人300円で、境内に入ると、高校生の制服姿が目立つ。修学旅行は雨でもスケジュール通りらしい。

この寺では土、日曜日に座禅会がある。夏目漱石や島崎藤村もここで座禅をしたことで知られている。

円覚寺を後にして、JR横須賀線の線路沿いに行くと、「鎌倉古陶美術館・中世古陶幽玄の美」がある。多田裕子展が行われていた。外から見ただけだが、建物の風情と紅い暖簾(のれん)が印象的だった。

東慶寺、浄智寺(ともに拝観料100円)と名刹が続く。大型台風の接近を知る日本人観光客の姿は皆無。欧米、中近東の観光客ばかり。浄智寺は石段を登ると、きれいな寺門だった。コスモスや萩が咲く。ややピークを過ぎている感もあったが、境内、門前とも、良い写真スポットだ。

山間に向かった坂道は舗装されていた。秋の趣(おもむき)がたっぷりで、路面には毬栗(いがぐり)が転がって弾(はじ)けている。風情のある竹塀の邸宅が多く、のぞき見る美しい庭を楽しみながら進む。一軒一軒が絵になり、古都の美観に溶けこんでいた。

鎌倉の丘陵は海抜も知れているし、雨の日でも舗装や石段があるだろう、大丈夫だろう、と安易な気持ちでやってきた。その舗装は約5分で切れた。山道は雨でぬかるみ、木の根が張り出し、落葉で、スニーカーは滑る。思いほか難儀させられた。

歴史的な財産を保護する風致地区(鎌倉市全域の約55.5%)だから、人工林でなく、鬱蒼(うっそう)とした雑木林だけだ。苔(こけ)むした樹木、竹林など、自然がたっぷり。時折り勾配が急になる。まさに、山道のハイキングだ

葛原岡神社の境内に着くと、整備された広場だった。源氏山公園、銭洗い弁天、鎌倉駅、大仏コースなど道が四方八方に分かれている。進む方が皆目見当つかなかった。

神主が「掲示板を見なさい」と教えてくれた。張り出された道路図を見ても、道標や目標物がないので、思うように理解できない。結果は山勘だった。

広場が切れたところで、「大仏ハイキングコース」と明記された看板を見つけて、安堵した。広場からの舗装がすぐに切れた。樹林の切れ間からは、雨にかすむ鎌倉市街地、逗子の方角の町が見えた。下り勾配がきつくなった。転んで、ズボンを汚さないように、と慎重に下る。

藤沢と鎌倉を結ぶ道路のトンネルの手まえに出た。右か、左か。地図で確かめて、鎌倉大仏(高徳院)にむかう。拝観料は200円。鎌倉の拝観料は、他の観光地の名刹に比べ、どこも安いなという印象を持った。

鎌倉ハイキングは、雨の日となると、悪路で勧められない。

晴れた日となれば、軽装で十分だし、鎌倉にもこんな自然があったのか、と感慨をおぼえるだろう。徒歩でゆっくり1時間半。スタート地点にも、到着地点にも、名所や旧跡があり、二重の楽しみ方ができる。秋の鎌倉の半日、一日を過ごすには最適だ。【了】

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記者HP:穂高健一ワールド

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