PJ: 穂高 健一
東京随一の水郷で遊ぶ、20万本の花ショウブを楽しむ=東京・水元公園(中)
2009年06月21日 09:30 JST
水元公園のハナショウブ園では、散策、油絵を画く、写真を撮る、スケッチする、それぞれが楽しむ。(撮影:滝アヤ、6月16日、東京・葛飾区) 
【PJニュース 2009年6月21日】(上)からのつづき。東京・葛飾区の水元公園では、多種多様の20万本におよぶ。個人、家族、グループなどが花ショウブの美しさに魅せられ、観賞を楽しんでいる。
油絵を画(えが)く女性3人グループが、三脚を立てていた。彼女たちはパレットを持ち、真剣なまなざしで色を配合し、キャンバスに花ショウブをたんねんに描く。背後を通る人たちが、絵をのぞき込み、褒めている。そこには花ショウブを通した、ある種の一体感があった。
葛飾・亀有からきた、『パーク・フレンズ』という5人のグループが、広場のテントで楽器を奏でる。フルート、ハーモニカ、ウクレレ、ギターで「あざみの歌」「浜辺の歌」「千の風」など、なじみ曲を演奏する。足を止めた人たちがハミングしたり、声を出して歌ったりしていた。
メンバーに話を聞いてみた。最寄の公園の「朝のラジオ体操」で知り合った、音楽好きの仲間だという。約10人で、グループをこしらえた。「体操が終わると、公園で練習しているんです。きょう初めて、水元公園にきて、演奏しているんです」と教えてくれた。
園内の案内板によると、花ショウブは江戸時代に日本人が独自に観賞用につくり出したものだ、と明記されていた。日本人がより美しい花弁を求め、多数の園芸品種を作出してきた。それぞれ生育地の名を取り、江戸系、肥後系、伊勢系、それに長井古種、欧米種に分類されている。個々の特徴となると、素人には分かりにくい。
『日本人は、あくなき美の世界を追求する民族だ』という理解に、とどめておいた。
5月の節句で使われる菖蒲と、花ショウブとの違いはわかる。アヤメとカキツバタとなると、一般の人には区別がつきにくいものだ。美女が大勢いて、甲乙がつけがたいときに『いずれがアヤメか、カキツバタか?』と表現される。どちらを選んでも美しい、という意味である。
この際は2つの違いを知りたいと、同園の案内板を熟読してみた。花弁の大きさから判断できるようだ。「小輪咲き」はアヤメ、「中輪咲き」はハナショウブ、「大輪咲き」がカキツバタに分類されている。
生息場所から、判別できるようだ。アヤメは乾燥地、ハナショウブは湿地、水辺が適地だ、と表記されていた。これならば、一般人にも花の種類が推量できそうだ。花の色、葉の形、葉の色はそれぞれ異なると、こまかく説明されると、だんだん難解になってくる。
案内板で一通り理解したつもりでも、木道に出てみると、花の差異は色彩のみ。分類的なものはまったく見分けつかない。『いずれがアヤメか、カキツバタか?』その違いを知らなくても、花の観賞は楽しむことができる。花の美しさに甲乙をつける必要もない。学術的なことを知らなくても、花ショウブは存分に楽しめる。【つづく】(穂高 健一・東京都)
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記者HP:穂高健一ワールド
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