PJ: 崎山 勝功
「自由と生存のメーデー」新宿サウンドデモに350人
2010年05月05日 06:57 JST
拡声器のマイクを手に訴える、作家の雨宮処凛さん(写真中央の女性)たち「自由と生存のメーデー」サウンドデモの参加者たち=東京都新宿区歌舞伎町の路上(撮影:崎山勝功、5月3日) 
【PJニュース 2010年5月5日】フリーターや派遣労働者などの非正規労働者たちを中心とした独立系(インディーズ系)メーデー「自由と生存のメーデー2010―プレカリアートZ―逆襲の棄民 パンドラの箱が開く」が、2・3・4日の3日間にわたって行われた。
このうち、3日の夕方から夜にかけて、東京都新宿区周辺で大規模なサウンドデモが行われ、約350人(主催者発表)が参加した。デモ開始のあいさつには、社民党の福島瑞穂消費者・少子化担当大臣が出席し、「政権は代わったが現状は代わっていない」と述べた上で、有期雇用契約や長時間労働の規制に関する労働規制について触れ「今までとは違う形で頑張っていきたい」との考えを示した。
続いて「アパレルユニオン」の組合員が登場し、会社側が「正社員にする」とほのめかしてきたものの、工場移転のためアルバイトたちが全員解雇された事例を報告し「アルバイトでもフリーターでも、幸せになる世の中を作っていきたい」との決意を語った。また、東京都杉並区高円寺のリサイクル店「素人の乱」を経営する松本哉さんは、5月1日に高円寺でのメーデーを実行した件について触れた上で「(警察側が)『貧乏人に何かすっと大変じゃないか』と思っている」と述べ、「悪い奴を徹底的に懲らしめる、のびのびしたデモをしたい」と語った。
このほか、「茨城不安定労働組合」の加藤匡通執行委員長が「今年、念願の5月1日メーデーを行った」と述べた上で「ぜひ、自分が住んでいる、働いている地域で取り組んでもらいたい」と、各地域での独立系メーデーへの取り組みを呼び掛けた。
今年のサウンドデモは2部構成のデモコースとなっており、「サイドA」コースでは、新宿中央公園を出発して、新宿駅西口広場につながるトンネルを通過しらせん状の道路を通って駅西口に出る約1・5キロのコース。「サイドB」コースでは、午後6時30分から新宿駅東口アルタ前広場から出発し、歌舞伎町界隈を周回して再びアルタ前広場に戻る約2・6キロのコースで、合計約4・1キロをデモ行進した。
参加者たちはプラカードや横断幕、旗竿などを手に「いうこときくよなやつらじゃないぞ!」と気勢を上げながら、「まともな仕事をよこせ」「残業代をよこせ」「貧乏人の税金をタダにしろ」などと沿道の市民たちに訴えた。またデモ隊の中には、人形を乗せたお神輿のようなものを引いたり、竹馬に乗った姿で仮装するなど、人目を引く一団の姿があった。
デモの最中、デモ参加者に関する情報を収集する目的で参加者を写真やビデオカメラで記録しようとする警視庁側と、報道関係者以外のカメラ撮影を拒否するデモ隊側で口論となり「撮影やめろ」などと抗議したほか、サウンドデモで音楽に合わせて踊るデモ参加者に対し警視庁側が「4列縦隊ですみやかに行進しなさい」など警告する場面があったが、無事にデモは終了した。
茨城県から来た30代後半の元派遣社員女性は「今回念願がかなって参加できた。参加して良かった」とデモ参加の感想を述べた。同じくデモに参加した千葉県習志野市のフリーター男性(33)は「自分と似た境遇の人たちが集まるので、声を上げたかった」と述べた上で「型にはまった生き方でなくても生きていける、いろいろな生き方を認めて欲しい」と語った。また「『就職氷河期世代』を過ごした」という神奈川県川崎市の会社員男性(32)は「我々の世代が丸ごと捨てられるのはまずいだろう、と思った」と、デモ参加の動機を語った。このほか「サウンドデモを初めて見た」という東京都新宿区のフリーカメラマン(39)は「(デモが)政府に反映するとは思えないかな」と冷静な見方を示した上で「若い人たちの熱いものは感じた」と語った。
サウンドデモに参加した作家の雨宮処凛さんは「とっても楽しかった。コースも複雑なコースで、沿道の人と触れ合えるような近さで(人々が)手を振ってくれたりしている。(自由と生存のメーデーが)定着しているのを感じた」と感想を語った。また、全国各地で同様の独立系メーデーが行われた件については「こんなにメーデーが定着した。(独立系メーデーが)当たり前として定着しているのが素晴らしい」と称賛した。【了】
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