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PJ: 長戸 稔

「肝臓がん」と宣告されて、俺、本当に死ぬのかなー・・・「アル中」体験記:(その10・最終稿)=三重・伊勢市
2009年12月11日 08:00 JST


「三重断酒新生会」提供 

今や!みじめな「アル中」ではない! 「断酒継続」21年目(その9)=三重・伊勢市からのつづき(最終稿)。

みじめなアル中の連載(その1)〜(その10)までやっと連載できました。断酒会員の体験記と「三重断酒新生会」(会長:宮崎学)さんから送っていただいた手引き本を参考にしながら、書かせてもらいました。文中に誤字、脱字、拙(つたな)い文はお許しください。今回で連載は終了させていただきます。ありがとうございました。全国の家族から電話やメールをいただいて、書いてきて良かったと思います。断酒のきっかけになってもらえればうれしいと思います。最終稿はPJの現在の状況を「俺、本当に死ぬのかなー・・・」というタイトルで書きます。


私の病歴を振り返ります。
それまで居た東京から(37歳ごろ)、三重県伊勢市に戻ってきて、44歳の時に三重県立高茶屋病院(精神科)に強制入院(松阪警察・保護監察付・無銭飲食のため)になった。これまで、胃ガン、肝臓ガン、胃の全摘手術、胃潰瘍静脈瘤手術、食道静脈瘤手術、くも膜下出血手術、肛門周囲膿瘍手術、開頭術手術、言語障害、左目失眼、左耳失聴、右手不自由と身体にメスを入れた。(県立高茶屋病院(精神科)に籍を置いて、硬膜下出血手術を行う。

無謀な飲酒が主原因で、頭の先から肛門まで手術を受けた。「アル中」の死亡年齢は55歳〜57歳が全国平均であると言われているが、これだけの手術をしても、71歳まで生きてこられた。 断酒すると延命につながる事を証明する貴重な体験です。「断酒継続」21年目を迎えていますが、「三重断酒新生会」につながってこそできた実績です。みじめな「アル中」の体験記を参考にして、一日も早く、酒と縁を切ってください。私の切なる、最期のお願いです。

2009年10月2日(月)、伊勢市長選挙の取材中に呼吸ができなくなって、伊勢市立伊勢病院の緊急救命受付に駆け込んだが、医師がいないと言う事で断られた。残るは、日赤救命センターしかないので駆け込んだ。悪運良く診てもらえて、応急処置をしてもらえる。翌日、11月3日(文化の日)は医師が休日でいない。11月4日(水)、日赤の担当医師が家内と娘を特別室に呼んで、11月2日の説明を詳しく説明してくれた。担当医師曰く「肝臓ガンです。本来なら貴方は助かっていません。今日は本来なら、告別式の日ですよ。私も医師を長くやっていますが、肝臓の動脈が破裂して、生き残っているのは初めての経験です・・・。

肝臓の動脈が破裂して、腹部にガン細胞が散らばっています。とりあえず、カテーテルで出血はおさまりましたが、残された手は、肝臓切開しかありませんが、血液が集結している部位での切開は危険です」と淡々と言われて、10月21日(土)退院してきました。退院して、その後の経過をみますから、来年の1月6日(水)、午前10時半に来て下さいと言われた。

茫然自失(ぼうぜんじしつ)とはこのような状態を言うのでしょうか?
退院当時は一日一日がかけがえのない一日に思いました。「肝臓ガン」はほとんど自覚症状がありません。以前と少しも変わりがなく、医師に宣告された事がトラウマになって、すべての面で臆病になっていました。路上で、いつ、再発して呼吸ができなくなって、死に至るかも知れない恐怖と闘い続けていました。

今日で1カ月半になりましたが、最近の心境は「開き直る」事にしました。普段、元気な時は「開き直る」という言葉をしばしば口にしていましたが、「人間の死」を実感としてとらえる事ができた今は、「開き直る」という事は「黄泉の国」から、「現世」を見る事ができて、そこから生まれる「価値観」だと思いました。

例えば、“何であんな小さい事にクヨ、クヨしていたのかなー”と思えるようになりました。すべての考えが前向きになってきました。他人(ひと)を大事にすることも覚えました。優しさを自然にふるまえるようになってきました。病気になり、ガン宣告されて良かったと思います。

もっと、書きたいのですがもう止(よ)します。連載させていただいて、感謝します。みなさん、ありがとうございました。特にPJニュースの小田光康・編集長には、これまで4年8カ月間の黄泉の国への猶予の間、生きる希望を与えてくれた上に、成長させてくれました。心から感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

命ある限り、記事を書いていきたいです。PJニュースは僕の命ですから・・・。「奇跡」を起こせるのかなァー?そして「死の淵からの脱出」出来るのかなァ―。

「断酒」ができるまでの道すじを、あなた方とたどりたい、歩むことができたらいいなーと思い、ありのままを思い出しながら書いてみました。時には生意気な事も書いたと思いますがお許しください。「断酒」ができるまで、出会いがあり、感動があり、ドラマがありましたが、今となっては貴重な思い出になりました。 ありがとうございました。【了】

■関連情報
今や!みじめな「アル中」ではない! 「断酒継続」21年目(その9)=三重・伊勢市
21年前はこんな状態だったのに、「断酒継続」出来ている、何故なの?=みじめな「アル中」(その8)
今、ここにいる自分が「断酒して21年目」を迎えているんだが?=みじめな「アル中」(その7)
「自分の子供との間に壁をつくってはいけない」と反省=みじめな「アル中」(その6)
みじめな「アル中」、好ましくない世代間連鎖は自分しか断ち切る事ができない (その5) =三重・伊勢市
みじめな「アル中」体験者断酒実践論(その4)=依存症の親をもったときにできること
みじめな「アル中」-体験者断酒実戦論(その3)=回復過程の心理状態)=三重・伊勢
みじめな「アル中」―死との戦いが執念の「断酒継続」20年達成のもとになる(その2)=三重・伊勢
みじめな「アル中」―死との戦いが執念の「断酒継続」20年達成のもとになる。(その1)=三重伊勢
みじめな「アル中」-悪運は未だにつきていなかった(独居房の不安と恐怖)―=三重伊勢
みじめな「アル中」―いつのまにか?ヤクザ大親分の組員になっていた―=三重・伊勢
みじめな「アル中」-「独居房の鉄格子・二重扉を蹴り上げる毎日」=三重・伊勢
みじめな「アル中」5年間の体験を通して、今になって語れる流転=三重・伊勢

《参考資料》
(社)「三重断酒新生会」発行の“酒に困っていませんか?アルコール小雑誌(手引き)
(社)「三重断酒新生会」結成35周年記念大会記念誌・テーマ“生きる”
(社)「全日本断酒連盟」・断酒会員 “家族の体験”“向き合おう!家族”
“親は子供に何が出来るか”“親子を考える”
≪共依存症って何だ?≫(イネーブリングという考え方)をお送りいただいた宮崎 学氏に感謝申し上げます。資料を参考に書かせてもらいましたが、この手引きを切っ掛けにして、1人でも多くの人がアルコール依存症から、抜け出して、「三重断酒新生会」につながることを祈ります。ありがとうございました。

関連情報
全日本断酒会への手引き
三重断酒会への手引き

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