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PJ: 朝倉 創

クジラの肉、在庫が余るのに調査捕鯨再開を目指すのはなぜか?
2010年01月27日 07:38 JST

【PJニュース 2010年1月27日】なぜシー・シェパードは日本の捕鯨船を攻撃するのか?を調べて行くといろいろと面白い事が分かって来る。日本が調査捕鯨で捕るクジラの頭数は、毎年の捕獲枠というのが決まっていて、それを目標に取っている。その目標値は

ミンククジラ=年間850頭+ー10%(最大935頭)、ナガスクジラ=50頭

合計985頭の捕鯨計画をたてている。

このように毎年1000頭近くの捕鯨を計画(2008年度は実際に679頭を捕殺)し、絶滅危急種のザトウクジラの捕殺計画までしていた。さすがにザトウクジラに対しては海外からの批判を受け計画を中止した。

この「調査」捕鯨に対してほぼ毎年、国際捕鯨委員会(IWC)から見直し勧告を受けている。そしてオーストラリアを始めとする反捕鯨国から国際的な非難を受けている。そんな非難を受けながら、なぜ日本は南極海まで行って捕鯨を続けるのか?

水産庁遠洋課の捕鯨班に問い合わせをすると、「商業捕鯨再開のために調査をしている」と言う。最終目的はビジネス、つまりクジラを殺してお金を得るためということだ。

水産庁遠洋課捕鯨班「クジラを食べたい人がいて、捕りたい人がいて、クジラもいる。需要、供給、資源が揃っているわけです。私どもはクジラを特別な生き物とは考えていません。他の魚と同じように南極海で捕れる資源だと思っています」

調査捕鯨で捕ったクジラは一部が標本として研究用に採取され、残りの部分から「商品」がつくられる。その商品である鯨肉の値段は、水産庁から調査捕鯨を委託される財団法人日本鯨類研究所が決め、共同船舶株式会社が各都道府県の卸売り市場に配分する。しかしいったい誰が買うのだろうか?僕は小学校の給食以来、クジラの肉は食べていない。

水産庁遠洋課捕鯨班に問い合わせると、福岡県や長崎県の北九州地方や山口県下関ではクジラの肉をよく食べていると言う。

問い合わせた水産庁捕鯨班によると年間のクジラ生産量は4000〜4500トン。関東の人は知らないが、それだけクジラ肉の需要があるという。この量は、他の水産物と比べると桁違いに少ない。鯨肉ビジネスは年70億円規模のビジネスだと言う。(マグロは生産量24万5千トン、カツオは30万5千トン、サンマは20万トン)

水産庁捕鯨班の役人も仕事柄、クジラの赤身の刺身などをよく食べていると言っていた。鯨肉ベーコンなどは塩漬けにする手間などもあるから高いらしい。クジラやイルカの肉は、水銀の汚染度が高いと聞くので心配はないのかと言うと「南極海のクジラは、汚染度も少ないし、全ての魚が多少なりとも汚染されているので、それほど心配はしていない」と言っていた。

ただクジラの肉の在庫が余っているという指摘がある。

参照:クジラ肉在庫が過去最大レベルに昨年同月比1000トン増加

在庫が余っているのに商業捕鯨の再開を目指すとは、その採算を度外視したお役所的なビジネス感覚を疑った。それについて問うと

水産庁捕鯨班「クジラの在庫が増えているのは2006年度に捕獲量を増やしたためです。それにクジラはいつ捕れなくなるか分からないので、業者さんも在庫を抱える事が多いのです。ビジネスとしての採算も、今は調査捕鯨でコストがかかっているが、商業捕鯨が再開すれば効率化でコストも削減されビジネスとして儲(もう)かる。自分がやりたいくらいです」と答えていた。

捕鯨には国からも多額の融資がされている。そこに何か、政官揃ってメリットの少ない商業捕鯨再開を目指す理由があるような気がする。【つづく】

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